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真夜中のティータイム

気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。

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三月は深き紅の淵を」、読了。「麦の海に沈む果実」のとき、「この作品は、ゴシックミステリーに対するアンチテーゼ」と書いたが、この作品は推理小説に対するアンチテーゼになっている。この二作品を読んで、この作家、真っ当なミステリーを書く気があるのか些か疑問に感じる。悪く言えば、人を煙に巻く…っと言う感じであまり良いとは思えない。さて、この作品は「待っている人々」、「出雲夢想曲」、「虹と雲と鳥と」、「回転木馬」の四つのエピソードからなっている。「待っている人々」は「三月は深き紅の淵を」と言う幻の本を探す話で、「出雲夢想曲」は「三月は深き紅の淵を」の作者を探す話になっている。第3話である「虹と雲と鳥と」はそれまでの2話とはちょっと毛色が違った話で、女子高生落下事件の謎を解こうとする話だ。ただ最後に登場人物の一人が最後に「三月は深き紅の淵を」(と思われる本)を書こうと決意する。問題なのは第4話の「回転木馬」で、「三月は深き紅の淵を」の第3話までは書いてきたが、どうにも第4話が上手く書けないと悩んでいる作者の話なのだ。さらに「三月は深き紅の淵を」のダイジェスト版が挿入されるから読者はかなり混乱する(長編版「三月は深き紅の淵を」とは結末が違うのが面白いが)。つまり、第2話までは文句なく面白いのに、第3話で少々テンションダウン、第4話で大混乱している印象なのだ。そのためどうしても、尻つぼみの印象を受ける。つまり、作者は「麦の海に沈む果実」の謎(何故書かれたか、誰が書いたか、キーワードなる柘榴の意味など)の説明をする気などまったくないのだ。つまり、それがアンチテーゼと言うわけだ。だが、これでつまらない小説だったら問題ないのだが、相変わらず吸引力があり、むちゃくちゃ面白いから困ったものなのだ。特に「出雲夢想曲」は完全に私好みで、かなり気に入っている。ただ、このパターンが続くようなら、この作家の作品を読まなくなるだろうな、たぶん。

「ARIA」、OVAに続いて、3rdシーズンの製作決定。
これは楽しみ。しかし、今号のコミックブレイドの表紙の灯里ちゃん、色っぽ過ぎ!

今日のアニメ
アイドルマスター XENOGLOSSIA #22「鍵とバット」…やっと反撃開始。鬱な展開から抜け出して、ホッとしているよ。
CODE-E #3「電磁波と研究のこと」

今日の映画
ヘルハウス(イギリス/1973年)
「たたり」と共に幽霊屋敷ものの最高峰。派手なのは序盤のポルターガイストのシーンくらいで、それ以外はかなり地味。だが話は文句なく面白い。深まる謎、謎、意外な展開と意外な真実。一瞬たりとも退屈しない。幽霊ものに科学的アプローチを入れたのもアイデアの勝利だ。それ以外でもローアングルで見せるベラスコ邸の不気味さ、ピーンと張り詰めた緊張感、可憐さと妖艶さと兼ね備えたパメラ・フランクリンの美しさ(太腿が堪らん(笑))と数多くの長所がある。逆に短所が思いつかないのがこの作品の凄いところだ。監督のジョン・ハフはこの作品以外はぱっとしないので、どちらかと言うと原作&脚本のリチャード・マシスンの功績なんだろうな。何れにしろ、ゴシックホラーの大傑作であることは間違いない。

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九月風
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