真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
「螺旋階段のアリス(加納朋子/文藝春秋)」、読了。
ルイスの「不思議の国のアリス」をモチーフにした連作短編ミステリー集。押し掛け探偵助手の安梨沙が、日常的な謎を解く…っと言った内容。
「螺旋階段のアリス」→4月のある日、脱サラをして探偵になった仁木は巨大なカタツムリに食べられる夢を見ていた。その悪夢から目覚めると、非常口の窓越しに四つの目が見えた。一つは猫の目、もう一つはその猫を抱えた、大きな黒い目と栗色の髪を持ち、桜色のワンピースを着た少女だった。少女は名を安梨沙と言い、彼が探偵だと知ると、助手になると言いだした。そのとき、一人の依頼人がやってきた。依頼人は中年の女性で、亡くなった夫が隠した貸金庫の鍵を探してくれと言った。…鍵の隠し場所はそれほど意外な場所ではないが、夢か現実か分からないのような世界観とストーリーが良い。そしてアリスこと、安梨沙が実に可愛い☆。非常に魅力的だ。(安梨沙の猫→ダイナ(アリスの猫)、依頼人→ハートのクイーン)★★★★☆
「裏窓のアリス」→次の依頼人は若い女性。彼女は焼き餅焼きの夫が依頼する前に、自分が浮気してない事を調査してくれと依頼する。…この手の奇妙な依頼は、それが本当の目的でない事はちょっとミステリーを読んでいる者は気がつく。つまり、本当の目的は○○○○作りだ。そこまでは分かったが、その後に続く真相にはちょっと気づかなかった。(依頼人とその夫→三人の庭師)★★★★☆
「中庭のアリス」→次の依頼人は上品な夫人。彼女は依頼は、一昨日にいなくなった犬を探して欲しいと言う事だった。だが使用人の話では、そんな犬は存在しないと言うのだが。…依頼があまりにも不可解過ぎて、先の展開の予想が出来なかった。謎としても、興味深い。ただ真相がそれほど面白くないので、イマイチの印象。(依頼人→白の女王)★★★☆☆
「地下室のアリス」→次の依頼人は仁木が脱サラする前に勤めていた会社の地下室の番人。調査の依頼は、誰もいない地下の書庫の中で鳴る電話の謎を解く事だった。…魅力的な謎だが、怪奇要素が皆無なので意外とゾクゾクしない。真相もそれほど面白くない。加えて、アリスの出番が少ないのが致命的だ。(営業部の戸壁→トカゲのビル)★★★☆☆
「最上階のアリス」→次の依頼人は仁木の大学時代の先輩。彼は自分をお使いに出す妻の行動に不審を持っているのだが。…この小説では珍しく犯罪然としたストーリー。事件の真相は途中で察しがついたが、その動機はかなり意外だった。普通の犯罪小説とは、まったく逆の動機だ。(依頼人→白の騎士)★★★☆☆
「子供部屋のアリス」→次の依頼人は産婦人科の医師。彼は仁木に秘密厳守で赤ん坊の世話をしてくれと依頼するが。…って言う事だけで終わったら、単なる「スリーメン&ベビー」だ(笑)。そんな訳で、この赤ん坊は誰の子?、医師の真の目的は?…って言う辺りが謎の中心になる。真相は少々無理やりだが、結構意外で悪くない。(「アリス」との関連性を書きたいが、書くとネタバレなる)★★★☆☆
「アリスのいない部屋」→ある日、安梨沙が「しばらく休ませてくれ」と電話してきた。それから三日後、今度は安梨沙の父親から「安梨沙を出せ」と電話があった。どうやら、彼女は失踪したようだ。…安梨沙の失踪の謎を解く話。このエピソードで安梨沙の秘密やこれまでの行動の意味が判明する。失踪の真相が脱力寸前なのがアレだが、最終的に心温まる話になり悪くない。(アリス&赤の王)★★★★☆
今日のアニメ
・荒川アンダー ザ ブリッジ×ブリッジ 10BRIDGE×2
・うた∽かた #3「焦熱の砂浜」&#4「驟雨の湖畔」
・DARKER THAN BLACK 流星の双子 #1「黒猫は星の夢を見ない…」&#2「堕ちた流星…」…結構面白い。残りの回も観てみようかな。
今日のドキュメンタリー
・ブダペスト(ハンガリー)
今日のアニメ
・ぬらりひょんの孫 #21「暁に」…決戦間近。燃える展開だなぁ。
・屍鬼 #13「第悼と惨話」
・海月姫 #2「スキヤキ・ウエスタン・マツサカ」…結局、松坂牛につられたのかい(笑)。
・それでも町は廻っている #5「実に微妙な辰野トシ子」…ツンデレ小学生が可愛すぎ☆
今日の映画
・アリス EPISODE1:ワンダーランドにようこそ(イギリス/カナダ/2009年)
TVM「アリス」の前半部分。ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」をモチーフにしているが、その世界観がぶっ飛んでいる。なんでも屋の「帽子屋」に、サイボーグの「白ウサギ」に、ブラックメンの「トランプの兵隊」に、マッドサイエンティストの「トウィードルダムとトウィードルディー」。こんな「不思議の国のアリス(&鏡の国のアリス)」、観たことない。ハートの女王と白のナイトは比較的まともだが、アリスが夢の中で遭遇する猫はチェシャ猫とダイナが合わさった感じだし。つまり、オリジナルを知っていれば知っているほど、楽しめる作品になっている。ただ問題はストーリー性を持たせ過ぎた事かな。たぶん、この辺りが「不思議の国のアリス」の映画しづらい部分なんだろうな(パロディであろうと何であろうと)。もっとも、アメリカ人のバカさ加減が全開になったティム・バートン版「アリス」よりははるかに楽しめた。
・土曜は貴方に(アメリカ/1950年)
実在の作曲家チーム・バートとハリイの半生を描くミュージカル。バート・カルマー(フレッド・アステア)とジェッシー・ブラウン(ヴェラ・エレン)の恋愛、そしてバートと彼のパートナーであるハリイ・ルビイ(レッド・スケルトン)との友情を中心に描く。ドラマは付け足しに近いが、それでも男女、そして男同士の仲違いや友情の復帰を描いた内容は結構見せる。だが、何と言って最大の見せ場はミュージカルシーン。フレッド・アステアとヴェラ・エレンのダンスが美しい、バートとジェッシーの結婚の切欠になるた「それでも(Nevertheless)」、邦題と関連性が高い「月曜はひとりきり(All Alone Monday)」、船内で歌うロマンチックな「あなたを想い(Thinking of You)」、アイリン(アーリン・ダール)が大勢の男性相手にブロードウェイの舞台で踊り歌う「愛してる(I Love You So Much)」辺りのナンバーが楽しい。あとチョイ役だが、「あなたに愛されたい(「I Wanna Be Loved by You)」を歌うデビー・レイノルズが可愛すぎ☆。
「オーロラの魔獣(リンカーン・チャイルド/RHブックス・プラス)」、読了。
アラスカの北東部の極寒地域で、調査団が地球温暖化の調査をしていた。ある日、洞窟で剣歯虎に似た生物の凍結体を発見する。この事を知った調査団のスポンサーであるメディア会社が、ドキュメンタリー制作のチームを送り込んでくる。このため基地内は右往左往になるが、そんな中、惨劇が起こる。
最近では珍しい、直球勝負のモンスターSF。尻上がりにサスペンスが上昇し、後半になるほど展開が速くなり、出来は悪くない。極寒地と言う設定も良いし、なかなか楽しめる作品だろう。ただ反面、あまりにも直球過ぎて、物足りないのも事実だ。ところで少々気になったのだが、モンスターの発見の仕方や、ストーリー展開は、明らかに「遊星よりの物体X」だよね(J・カーペンター版「遊星からの物体X」ではなく、ハワード・ホークス版「遊星よりの物体X」の方ですよ。念のため)。特に電気で撃退するシーンは、パクリと言って良いくらいそっくり。まぁ、さすがにこれで終わってはマズイと思ったのか、その後に本当の撃退シーンがあるのだが(笑)。好意的に考えて、オマージュってところか。
今日のアニメ
・とある魔術の禁書目録Ⅱ #9「追跡封じ(ルートディスターブ)」…デレデレの美琴が可愛すぎ☆
・おとめ妖怪 ざくろ #7「うち、猫々と」…こちらは、デレデレのざくろが可愛すぎ☆
・ケロロ軍曹 #343「556 宇宙刑事だっ! であります」
・ARIA The ORIGINATION #10「その お月見の夜のときめきは…」&#11「その 変わりゆく日々に…」(再見)
今日のドキュメンタリー
・シギショアラ(ルーマニア)
今日の映画
・SPACE BATTLESHIP ヤマト(東宝/2010年)
TVアニメ「宇宙戦艦ヤマト」の実写映画化。やっぱりと言うか、思っていた通り、TVシリーズほど面白くなかった。むちゃくちゃスケールダウンしているし、展開も慌ただしく、TVシリーズほど壮大なドラマが感じられない。あと、山崎貴の演出に溜めの演出が感じられないのもマイナス要因。初めて波動砲を撃つシーンや、初めてワープするシーンはもっと溜めて、ハラハラさせて欲しかった。同様の理由で、呆気なくイスカンダルに着くのも良くない。それ以外でも、CGがアメリカ映画のそれと比べて非常に見劣りがする、クライマックスが盛り上がりに欠ける、ブラックタイガーの動きが変(慣性をまったく考えてない)などなど、不満を言っていたら切りがない。後半、第一期と「さらば宇宙戦艦ヤマト」を混ぜた展開になるのも、個人的にはどうかと思う(斎藤が登場したので、「あれ?」っと思ったよ)。大体、ヤマトの売りである艦隊戦がほとんどないと言うのからして、ダメダメだ。中盤の山場である冥王星戦がないのもおかしいよ。結局、尺の短さと予算の無さが問題なんだろうな。そんな訳で、今回が初見の若い人には良いかもしれないが、嘗てのファンにとって非常に不満の出来だった。(続きは[本館]で)
朝から雨と雷。雷の音で、目が覚めたよ。雨は昼前には止んだが、その後、ずっと強風。今日は一日、荒れ模様の天気だったな。
今日のアニメ
・Pandora Hearts #22「失意の対価」(再見)
今日のドラマ
・ヒッチコック劇場(第2シーズン)
#54「ドアの向こう側」
ボニーとデイブは結婚し、二人はボニーが相続した豪邸を訪れる。その豪邸には一つだけ開かずの間があり、デイブは興味を持つ。さて、ボニーの母親はこの結婚に反対。仕方なく、二人は一芝居するが。…開かずの間の中に何があるのか?…っと言う興味で最後まで見せる。最後に見せる皮肉なオチも良い。
#55「死体差し上げます」
車泥棒ハリーが、盗んだ車の中から死体を発見する。殺人を犯したのは車の持ち主のシェリダン。シェリダンは、盗みまれたのを幸いに殺人の罪をハリーに着せようとするが。…殺人の罪を相手に着せようと画策する車泥棒と殺人者。そのドタバタを描いたエピソードだが、コミカルで楽しい。「殺人は喜劇だ」と言うヒッチコックの名言を実証したような作品だ。出来がかなり良く、本シリーズでも上の部類だろう。
#56「凍った紙幣」
10万ドルを強奪したジェラルドとミリー。しかし、彼らは金の隠し場所に困る。そんなある日、ジェラルドは公園でエミーと言う老婆に出会う。…皮肉なラストは面白いが、それ以外がちょっと。あまり印象に残らない凡作ってところか。
今日のアニメ
・そらのおとしもの f ≪フォルテ≫ #9「激闘! 夢の一本釣り(ジャンボカーニバル)」
・ひだまりスケッチ #1「1月11日 冬のコラージュ」…再々見。なんか、放送される度に観ているような気がする(笑)。
今日の映画
・ブラッド&セックス(アメリカ/2008年)
ヴァンパイアホラーのようだったので視聴したが、売春婦の性遍歴を描いた「エマニエル夫人」タイプの単なるソフトポルノだった。しかもアダルトを期待しても肩透かしを食うし、ヴァンパイアものとして観ても痛い目にあう。何だよ、この映画は。マンションの一室で売春婦にインタビューすると言う「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」のような出だしは「おおっ」と思ったが、それ以降はストーリーらしいストーリーは一切なく、ただやっているだけ。一応、聖書に脅えたり、にんにくを嫌ったりと、伏線は張っているものの、とにかく退屈な作品だった。結局見れたのは、最後に正体を現すところくらいかな。
・アニうた KITAKYSHU 2011
ようやく情報が解禁になった。現時点で判明している出演アーティストは影山ヒロノブ、SCANDAL、ELISA、吉岡亜衣加の4人(4組)。吉岡亜衣加は意外だったな。何と言っても、「薄桜鬼」の歌が聞けるのが嬉しい。気になるのは、影山ヒロノブ。彼一人の表示と言う事はJAMの参加がない可能性もあるのか?。少し不安。あと、SCANDALはいらないです。個人的にはELISAと吉岡亜衣加の参加が決まっただけでOKなので、さっそく先行予約に応募しました。
「不思議の国トリプレット(下)(ティモシイ・ザーン/ハヤカワSF文庫)」、読了。
下巻である本巻は、上巻以上のアクションと危機の連続だ。そんな訳で、単純に冒険アクションとしては楽しめるが、上巻のようなミステリアスな部分が薄くなった。一応、ラストにこの世界の真相(仮説ではあるが)が示されるが、やはり個人的には謎解き中心の展開にして欲しかった。またヒロインであるダナエが、上巻のときとは別人のように、素直で大人しい女性になった。それは良いんだが、その分、影が非常に薄くなり、まったく目立たない。つまり、本当の主人公は案内人のラヴァジンだったと言う事だろうな。もっと、彼女を引き立てるような展開があっても良かったと思うのだが。つまり、上巻の面白さが次々となくなっていったような感じがする。これは、下巻の展開をあまりにも単純な冒険ものにしてしまったのが原因だろう。上巻が面白いだけに、非常に残念。
今日のアニメ
・スーパーロボット大戦OG -ジ・インスペクター- #6「桜花幻影」
今日の映画
・花のようなエレ(フランス/1971年)
監督がロジェ・バデムなので、映画の完成度はイマイチだが、舞台となる南フランスの景色と、ヒロインのエレの美しさが絶品である。中でもエレの穢れのない純真さと無垢さは、感動的でさえある。たぶん、ロジェ・バデムの作品の中では上の部類じゃないかな(聞こえる筈のない教会の鐘の音が聞こえるラストは、名ラストだ)。あと、フィリップ・サルドの美しい音楽が素晴らしい。