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真夜中のティータイム

気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。

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蛇行する川のほとり(恩田陸/中央文庫)」、読了。
これは面白かった。とにかく、吸引力が凄まじく、一気に読んでしまったよ。しかも内容がかなり私好みで、今まで読んだ恩田陸の作品の中で一番好きだ。実はこの小説、基本はミステリーであるが、同時に少女小説でもある。少女たちのきめ細かい心理描写が抜群に良く、少女から女性へと変貌していく描写が実に素晴らしい。しかも百合的な雰囲気がプンプンしていて、この手のストーリーが好きな人には堪らない内容になっている。構成は3部構成で、それぞれが別の少女の視点から描かれる(終章を入れると4人)。面白いのは、同じストーリーを別の視線から描くのではなく、時系列は普通に進むのが途中から別の視点で描くと言う手法。これにより、出来事の裏、もしくは底を見せるのではなく、別の角度を見せると言うのが実に面白い。つまり同じ人間でも色々な角度から描くことにより、より厚みを増すつくりになっている。こう言う描き方もあるのかと、感心した。あと、恩田陸と言えば、描写力の凄さだが、バケツの中のスニーカー、夏の風の揺らぎ、庭に咲く草花など少女時代の何気ない日常が実に見事。だがそれ以上に死んだ人間の部屋から物音が聞こえる、外で鈴の音が聞こえる、一瞬見える気味の悪い仮面などのゾッ~とさせる描写が素晴らしかった。さて、この作品はミステリーなので最後のほうであるトリックが説明させるが、実はこのトリック自体、さほど面白いものでない。もっとも、ここはあくまでも残酷な過去と悲しみを描ければ良いので、これはこれで良いのかもしれない。そんな訳で、先にこれはミステリー&少女小説であると書いたが、正確に書けばミステリー色の強い少女小説と言うべきだろう。いずれにせよ、これは傑作だ。超お奨め。

今日のアニメ
スター・ウォーズ クローン・ウォーズ #12「グンガンの将軍」

今日の映画
不思議惑星キン・ザ・ザ(ソ連/1986年)
「面白い」、「面白くない」と人によって評価がまったく分かれ、その中間がないと言う珍しい映画。だが私の評価は、実はその中間(笑)。確かにそんなに面白い映画だとは思わないが、そのバカバカしさと言うか、くだらなさと言うか、映画全体の脱力さが妙に癖になってしまった。つまりさほど面白くはないのだけど、何故か観てしまうそんな不思議な映画だった。しかし、こんなアホな映画を、よく旧ソ連が作ったものだ(笑)。ところで、ハイテクか、ローテクか分からないようなメカは一見の価値がある。そのぶっ飛んだ発想は凄すぎる(笑)。

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