真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
「終りなき夜に生れつく(アガサ・クリスティー/ハヤカワ文庫)、読了。
実は「ゼロ時間へ」を読みたかったのだが、積本になっていた本作を見つけたので、先に読むことにした。
昔から呪われた場所として恐れられてきた「ジプシーが丘」。ここでマイクは一人の女性と出会った。女性の名はエリー。二人は恋に落ち、周囲の反対を押し切って結婚するのだが。
クリスティと言う人は多作のためか、ほとんどの作品が水準以上ではあるが、傑出した作品が少ない(多作なのにほとんどが水準以上と言うだけで、凄いと思うが)。本作もまさにそう。良く出来た作品ではあるが、何か物足りない。例えば、ロマンチックに展開する(怪奇絡みの)恋愛ストーリー、それに対して、最後に示される人間のエゴと怖さを感じさせる真相。このギャップが、本作の最大の読みどころだろう。だがミステリー読みなら、たぶん途中で真相に気がつくだろうし、そのときのトリックもクリスティが別の作品で使ったものだ。この辺りにも、物足りなさが感じる。決して、悪い作品ではないんだけどなぁ。
…って事を書いたが、↑を読んだ後、クリスティの作品が色々と読みたくなった。まずは先に書いた「ゼロ時間へ」だが、「スリーピング・マーダー」もかなり読みたい。あと、「そして誰もなくなった」や「検事側の証人」も再読したい。
今日の映画
・北京原人の逆襲(香港/1977年)
ラウレンティスの「キングコング」の便乗作品で、ストーリーもほぼ同様。女ターザンが登場する辺りが違うくらい。つまり徹底的なB級なのだが、何故かこちらの方が面白かったりする。確かに前半が間延び気味だし、全編突っ込みどころ満載だ。大体、北京原人が15mもあるってこと自体がおかしい。だが、香港映画らしい無駄なパワー全開の映画なので、途中からそんなことどうでもよくなってくる(笑)。また、本作の特撮は日本人が担当している。そのため、後半、北京原人が香港で暴れる辺りはまるで日本の怪獣映画を観ているような感じだ。しかもセットが相当にでかいので、今観ても結構迫力がある。そんな訳で、かなり楽しい作品に仕上がっていた。