真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
連休1日目。まず、連休の軍資金稼ぎに、リサイクルショップにいらないフィギュアやDVDやゲームを売りに行った。結構、良い金額になったので、これで連休が凌げる。
「Animelo Summer Live 2010」、2枚目に突入。米倉千尋~スフィアまで視聴。1枚目が数人(数組)を除いて、盛り上がりに欠けていたので心配したが、さすがにここまで来ると粒が揃ってる。今日、視聴した部分は全部楽しかった。
「人形はなぜ殺される(高木彬光/光文社文庫)」、読了。
表題の長編と、2本の短編を収録。
・人形はなぜ殺される
マジシャンの楽屋から、手品に使う「人形の首」が消えた。しかも、鍵のかかったガラスのケースから。やがて、殺人事件が発生し、現場には首なし死体が。さらに、そこには消えた人形の首が。天才、神津恭介が真相を解明しようとするが…。
そう言えば、高木彬光の作品でこれは読んでなかったなぁ…っと思いだしたので読んでみた。…で結論を言えば、私に合わなかった。何故かと言うと、本作がパズルミステリーに他ならなかったからだ。パズルミステリーと言うのは基本的に、犯人は誰か?、動機は何か?、犯行を隠すためのに使われたトリックは何か?…っと言った興味だけで書かれた作品だ。つまり、それ以外は何もない、スカスカの作品なのだ。個人的にはミステリーはクイズでなく、小説なのだから、やはりそれなりのドラマがあって欲しいと思う訳。だから犯人と被害者以外は不要…っと言う感じのこの手の作品がどうしても好きになれないのだ。また構成も、殺人事件と事情聴取が交互に行われる単純なもの。クリスティの作品によくあるパターンだけど、これって、読んでいて非常に退屈だ。つまり色々な意味で、私の好みでないミステリーだった。もっとも、タイトルにもなっている「人形はなぜ殺される」の真相はなかなか良く出来ていると思うけど。
・罪なき罪人
妻殺しの罪を問われた男のアリバイが何故かはっきりしなかった。見知らぬ女に会ったと言うのだが、証拠がない。…何故、男がはっきりアリバイを言わないのかが、本作の要。○○殺人ではないが、その変形パターンと言ったところの真相がなかなか面白い。それなりに出来が良い作品だ。
・蛇の環
蛇の腕輪をした女が青酸カリを飲まされて、殺された。だが、この事件は始まりに過ぎず、次に…。…つまり、すべての事件の犯人が○○っと言う、横溝正史が「○○○」で使ったトリックだ。しかも、面白いのが、これが蛇の環になっているところだ。なかなか面白い発想だ。
今日の映画
・波も涙も暖かい(アメリカ/1959年)
経営困難なホテルのオーナーを主役にした人情ドラマ。如何にもフランク・キャプラらしい作品だが、基本的にこの手の作品はあまり好きじゃないのでイマイチかな。だが子育てもホテル経営も、更に人間としてもダメ人間な主人公をフランク・シナトラが好演している。あと劇中、シナトラが歌う「望みを高く」(映画の中では「アリの唄」と言っている)が良い。
・僕は妹に恋をする(東芝エンタテインメント/2006年)
双子の兄妹、頼と郁の禁断の恋を描くラブストーリー。…だが、何故か評判の悪い。まぁ、それは分からないでもない。危ない内容と地味な展開は、ダメな人にはとことんダメだろう。だが、禁じられているからこそ切ない…っと言う事が分かっている人には、非常に心に残る作品になっていると思う(私がそうだから)。つまり、個人的には結構好きだったりする。しかも、禁断の恋を描きながら、繊細でピュアなタッチが実に良い。実は私、最後の方でうるっとしてしまったよ。もっとも、内容自体はヤバいので、あまり大々的には人に勧めないけどね(笑)。あと、郁を演じた榮倉奈々の天然っぽい、ぽわ~~っとした演技が良い。