真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
「リヴァトン館(ケイト・モートン/ランダムハウス講談社)」、読了。
98歳のグレイス。ある日、彼女のもとに映画監督が訪れ、1924年に「リヴァトン館」で起きた事件を映画化したいので、生き証人である彼女にインタヴューしたいと言う。やがて、グレイスの中であの日の記憶が蘇る。あのとき、彼女は「リヴァトン館」のメイドだった。
「哀しく、美しいゴシック風サスペンス」、「ダフネ・デュ・モーリアの完璧なまでの後継者」…なんて言う宣伝文句を読んだら、読まない訳にはいかないだろう。そんな訳で読んだが、どこがゴシックだよぉ、デュ・モーリアとは全く作風が違うじゃん。それどころか、ミステリーにさえなっていない。もう何でもかんでも、ゴシックと付けないで欲しいよ。本作はゴシックとは全く関係ない、一人のメイドが目撃した、時代に翻弄されていく貴族たちの滅びの物語。つまり、ケイト・モートン版「山猫」って感じの作品だ。ストーリーは貴族の姉妹を中心に展開する。二人の幼い日から最後までを波乱万丈に克明に描いていく。一種の大河ロマンとも言える作品で、なかなか読み応えがあった。つまり、最初に思っていた印象とは全く違うタイプの作品だったが、それなりに楽しめた作品ではあった。ところで彼女の第2作目の「忘れられた花園」もほうが、ゴシックサスペンスに近いような感じだ。こちらも読んでみようかな。
今日のドラマ
・カルテット 第5話
今日の映画
・コララインとボタンの魔女(アメリカ/2009年)
ストップモーションアニメの傑作。好きなんだよなぁ、この作品。1年ぶりに再見したけど、やっぱ面白かった。ファンタジーではあるが、明るい明るい冒険ファンタジーでないのが良い。映画の大半が雨か、霧か、夜のシーンで、その不気味さが最高。やはり、ファンタジーはダークな方が良いよ。