真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
「髑髏城の花嫁(田中芳樹/東京創元社)」、読了。
「月蝕島の魔物」の冒険から帰還したエドモンド・ニーダムとその姪のメープル。その彼らのもとに一つの仕事が舞い込む。それはクリミア戦争後に、エドモンドがダニューヴ河畔にある髑髏城へと送った青年からであった。だが、ニーダムはこの仕事に不吉な胸騒ぎを感じていた。
「ヴィクトリア朝怪奇冒険譚三部作」の2作目。前作から4年と間が開いたが、これは出版社の倒産と、作者の病気が原因らしい。まぁ、何れにせよ、シリーズ再開は喜ばしいことだ。今回も実在の登場人物や出来事が多く登場し、虚実を入り混ぜた展開が実に楽しい。ただ残念なのは、1作目ほど面白くない事。考えられる理由は以下の二点だと思う。(1):1作目のような冒険らしい冒険をしてない事。とにかく、前半の展開がやたらと遅く、本格的に冒険するのは、ラスト近くのみ。そのうえ、これが意外とあっさり終わる。しかも、冒険と言うよりは、単なるアクションだし。(2):肝心のモンスターが妙に人間臭い事。いや、こうなった理由は分かるんだけど、やっぱ恨みが残る。変に陰謀劇や愛憎劇を入れるよりは、もっとストレートに見せて欲しかった。そんな訳で、些かガッカリした出来だったが、あと1作あるので、そちらに期待と言うことで。そのときは是非、1作目の路線に戻ってくれ。
今日のアニメ
・THE IDOLM@STER #17「真、まことの王子様」
・ちはやふる #5「よはのつきかな」…今まで、かるたを題材にしたスポ根的な展開だったが、今週は青春ドラマ的な印象が強い。特にラストの清々しさが絶品。それにしても、千早が良いなぁ。これほど魅力的なキャラもそうそういるもんじゃない。特に、今週の無駄美人ぶりは最高。ちなみに私の今週のベスト千早は↓。
今日の映画
海の牙(フランス/1946年)
ルネ・クレマンと言えば、何と言っても「雨の訪問者」だが(断じて「太陽がいっぱい」じゃない)、これもなかなかのもの。閉ざされた空間の中で、人々が追い詰められていくさまが、実によく描かれている。ただサスペンスになってないのは、フランス映画たる所以か。寧ろ、極限ドラマとして見た方が良いだろう。