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真夜中のティータイム

気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。

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今日の一冊
・[幻獣降臨譚] 聞け、我が呼ばいし声(本宮ことは/講談社X文庫)
購入してパラパラッとページをめくると、美形の男のイラストがどっさ。なんか、「遥かなる時空(とき)の中で」を思い出させる感じだった。…でさっそく読み始めたが、明らかに少女マンガ趣味全開で、こりゃ私の趣味ではないなと失望した。だがそれは最初の数ページだけ。「契約の門」に入った辺りから、ぐんぐん物語りに引き込まれた。そうなると、もう先の展開が知りたく知りたて。第一印象とは逆に、なかなか読ませる物語だった。もしかしたら、これはなかなかの傑作かもしれない。あと設定も少し変わっているのが面白い。女の数が男より少ない世界で、女だけが精霊や幻獣に守られている。だから非力ではあるが、女に男がなかなか手が出せない…。ファンタジーではあまり見かけない設定だ。しかも月のものを題材にしていたりと(男ではまず思いつかない)、なかなか設定が新鮮だ。

さてここまで読んだ感じからすると、これはやはり「遥かなる時空(とき)の中で」に近い話かもしれない。たぶん、聖なる力を持つ巫女姫を騎士が守る…と言った話になると思われる。また異形の魔物がヒロインを守護することから、伏姫を思い出すので、「里見八犬伝」の要素も入っているのかもしれない。

ただ少しだけ苦言を言わせてもらえば…。ひとつは台詞があまりにも現代的過ぎること。確かにそのためにくすっと笑える部分もあるが、半面物語にリアリティがなくなってしまっている。特に悪人が現代のチンピラみたいで良くない。作者は固有名詞以外はカタカナを使わないで物語に雰囲気を出したらしいが、それ以前に台詞ひとつひとつに注意して欲しかった。そう言う細かい部分が小説を面白くさせるのだから。もうひとつは、精霊(ウンディーネ、シルフ、サラマンダー、ノームなど)を喋らしてしまったこと。相手は人間と違う精霊なので、喋らすと神秘的なところがなくなってしまう。細かいかもしれないが、やはり非常に大事な部分だと思う。まぁ色々と言ったけど、面白い作品であることは事実だ。しかもいいところで終わるので、早く2巻が読みたい。

今日のアニメ
・スーパーロボット大戦OG~ディバイン・ウォーズ~ #10「風の魔装機神」&#11「マサキの選択」&#12「罠」
・マジンカイザー #5「危機一髪!光子力研究所」

今日のドラマ
・マスター・オブ・ホラー #3「ダンス・オブ・ザ・デッド」
「悪魔のいけにえ」のトビー・フーパー監督作。ゾンビが存在する世界。この世界ではゾンビに電気ショックを与え、そのために踊る(ように見える)ゾンビを見世物にする小屋があった。…う~ん、これはさすがに。薄汚い世界、人間性の欠片もない人間たち…観ていて、気分が良いものでない。私はパスです。

今日の映画
・ハサミ男(東宝/2004年)
同名ミステリーの映画化。原作の方は読んでないので比べることは出来ないが、映画自体はなかなか良くできている。真犯人は明らかに怪しい登場人物がいたので、初めの方ですぐに分かった。だが豊川悦司の正体だけは完全に騙された。確かに行動が不自然だったので、「あれ?」っとは思っていたんだが、まさかあんな真相があるとは。脱帽です。登場人物のほとんどが結構頭が良くて、ちょっとした手がかりから「ハサミ男」の正体を絞っていく過程がなかなか楽しい。ミステリーは知的なほうが面白いと言う事を、実際に示した良い例だ。

ただ反面欠点もある。ひとつは全体的にあまりにも淡々としていることだ。そのため、クライマックスが意外と盛り上がらない。もうひとつは映画の閉め方。せっかくダークな主人公なのに、模範的な閉め方はどうしたものか。「まだまだ殺人をやり続けるぞ!」みたいなダークさが欲しかった。

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