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真夜中のティータイム

気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。

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…の筈なのだが、午前中は曇り、午後からもスカッとした天気でなかった。

うさぎ幻化行(北森鴻/創元推理文庫)」、読了。
音響技術師の最上圭一が飛行機事故で死んでしまった。彼から「うさぎ」と呼ばれていた義妹のリツ子は圭一が残した「音のメッセージ」を受け取る。それは日本各地の音を収録したものだが、彼女はどこか不自然さを覚える。

凍死した女子高生の謎「対の琴声」、ホラー映画からある筈のない声が聞こえてくる「祭りの準備」、どこからともなく聞こえてくるSLの音の謎「貴婦人便り」、盗まれた音と三つの音源の謎「同行二人」、聞こえない筈の鈴虫の音が聞こえる「夜行にて」、大盛弁当を三つも買った線の細い男の謎「風の来た道」。…っと言うように各エピソードで謎とその真相が語られているので、一見、短編集のような感じがする。だが、実は各エピソードが最後で一つに纏まり、最終的に一つの物語になると言う構成。つまり、長編ミステリーなのだ。各エピソードが次々と繋がっていく過程も見事だが、圧巻なのは、最終的に分かるトリックとその真相。トリックの一つである○○○役は、それが分かったとき呆気にとられた。書き方が上手いので、まったく気が付かなかった。また、事の真相もかなり意外で、この結論に達する人は少ないんじゃないかな(少なくとも、私は分からなかった)。何れにしろ、ラスト近くのどんでん返しが楽しい傑作ミステリーであることには違いない。★★★★☆

今日の映画
にっぽん泥棒物語(東映/1965年)
前科四犯の土蔵破り専門の泥棒が仕事に失敗した帰りに、不気味な集団と遭遇。やがて、鉄道転覆事故が起きる。…っと言う内容。前半はコミカルな泥棒話だが、後半は松川事件を彷彿させる鉄道転覆事故が発生し、ぐっとシリアスになる。ただ、監督が山本薩夫なので、単純なミステリー、サスペンスに走っていない。あくまでも、「人間の正義とは何か」と問う人間ドラマに落ち着く。その為、個人的にはちょっと物足りなかった。★★★☆☆

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