真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
「龍の黙示録(篠田真由美/祥伝社)」、読了。
職を探す柚ノ木透子は、知り合いから秘書の仕事を紹介された。雇主の名は龍緋比古と言う幻想怪奇や美術評論で有名な作家だった。だが先輩から「同名の人物が明治時代からおり、彼は吸血鬼では」と言う話を聞く。だが現実主義の透子はまったく信じず、そのまま彼の住む鎌倉の古びた館に通うことになった。一方その頃、東京で行方不明者が続出していた。
またシリーズものに手を出してしまったよ。まだまだ読み終えてないシリーズ物がわんさかあるのに(数えてないけど、たぶん2~30冊は(笑))。実は先日、本屋で偶然「水冥き愁いの街 死都ヴェネツィア」と言う本を見つけ、これは面白そうだと思い買おうとした。そしてページをパラパラと捲り、これがシリーズ物であることを知った。ならば第1巻から読まねば…っと探してみたのが本書だった。もう、この浮気性は死んでも直らないな(苦笑)。
さて本書だが、一応伝奇小説と言うことらしい。だが読んだ感想としては、どちらかと言えば、伝奇アクション、もしくはヒロイックファンタジーだろうな。あまり伝奇小説と言う感じはしなかったし、そう言うシーンもほとんどない。しかしこの小説のもうひとつの顔である、吸血鬼ものとしてはなかなかよく出来ている。白い顔をした女吸血鬼が濡れた赤い口でニヤッと笑い、近づいて来るシーンの不気味さと妖艶さと言ったら。やはり吸血鬼ものはこうでなければならない。さすがはゴシック小説の大家・篠田真由美、こう言うシーンを書かせたら、実に上手い。しかも吸血シーンのほとんどが女吸血鬼なので、何気に百合っぽい。女吸血鬼がその指で、犠牲者の胸や首筋を愛撫するシーンは、もう堪らんって感じだ(笑)。前半があまり面白くなく、これはハズレかな…っと思っていたが、後半、ぐんぐん面白くなってきた感じだ。
ただ欠点も多く、例えばキャラに魅力がない。特にヒロインである透子はさすがにどうかと思う。あれじゃ、単なる意固地なオールドミスにしか見えない。また、敵である吸血鬼が喋りすぎるもの良くない。もっとも欠点も多いが、それを上回る魅力が多いのが篠田真由美の作品の真骨頂で(そ、そうなのか?(爆))、彼女の作品って、何故かついつい読んでしまうんだよね(笑)(実際、本書も1日で読んだし)。ぐんぐん引き込まれる吸引力も相変わらずだし、全体的な耽美さや妖艶さも良い。ヒロイックファンタジーってあまり好きじゃないが、吸血鬼ものとして面白かったので(吸血鬼が暴力ではなく、心の隙(弱いところ)をついてくるのが私好み)、続編も是非読みたい。
今日のアニメ
・とある科学の超電磁砲 #14「特別講習」
・はなまる幼稚園 #1「はなまるな入園式」&「はなまるなおかあさん」…ほのぼのとして良い感じ。ただあまりにもほのぼのし過ぎで、逆に印象が薄いと言うか。もう1週観て、視聴継続と決めることにする。
・ソ・ラ・ノ・ヲ・ト #1「響ク音・払暁ノ街」…う~~ん、あまり面白そうな話でないなぁ。また主人公のふわふわとしていると言うか、不思議系と言うか、なんとも頼りない性格が好きでない。当面の目的地までくらい、すぐに着こうよ(笑)。そんな訳で、私にはあまり合わないアニメだった。あと1週観るけど、切る可能性大だ。ところでOP曲がえらく良いので「おおっ」と思ったら、Kalafinaだった。…って、昨日「MUSIC JAPAN」で聞いたばかりじゃん(爆)。