真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
「なんでもベスト3」の2回目。今回は前回の予告通り、ミステリー小説。まずは海外ミステリーから。
・「レベッカ」 ダフネ・デュ・モーリア
・「棺桶島」 モーリス・ルブラン
・「神の灯」 エラリー・クイーン
「レベッカ」は大傑作。ミステリー小説の傑作であると同時に、ゴシック小説の傑作でもある。私の大好きな小説で、これは文句なし。次の「棺桶島」は「アルセーヌ・ルパン」シリーズの最高傑作。ルパンと言えば、「8・1・3」や「奇岩城」を挙げる人が多いと思うが、それらよりこの作品のほうが遥かに面白いって。冒頭からサスペンス満載で、まったく飽きない。…っとここまでがミステリーと言うよりは、サスペンス&スリラーに近い作品ばかり。それでは最後には本格ミステリーをば…っと言うことで、「神の灯」を。この作品は物体消失のトリックを描いた中篇だが、実はそれはあるトリックを隠すためのミスディレクションに過ぎない。その隠されたトリックを最後に明かされたとき、呆気にとられる。ホント、これほど騙された作品も少ないよ。…っと書いたところで、ミステリーの女王の作品が一作も入ってないのに気がついた。「ならば」と言うわけで、次点として、アガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」を。
次、国内ミステリー。
・「白昼の死角」 高木彬光
・「むかし僕が死んだ家」 東野圭吾
・「八つ墓村」 横溝正史
「白昼の死角」は詐欺小説の傑作。かなり長い小説ながら、ちっとも退屈しない。比較的最近のミステリーから、「むかし僕が死んだ家」。冒頭からワクワクドキドキ、謎が謎を呼ぶ展開が実に楽しい。最後は「八つ墓村」。この作品をおどろおどろしい小説だと思っている人が多いと思うが、それは映画のほうで、小説の方はまったく違う。よく出来た本格ミステリーで、同時に日本では珍しいゴシック小説の傑作でもある。しかし私って、本格ミステリーよりサスペンス&スリラーの方が好きだなぁ(笑)。
さて、次回はファンタジー小説のベスト3でも。
今日の映画
・感染列島(東宝/2008年)
やたらと評判の悪かった映画だが、個人的には結構面白かった。何よりもヘタに人間ドラマに走ることなく、最初から最後まで正体不明の伝染病との戦いに焦点を当てていることに好感が持てた。確かに突っ込みどころ満載だが、ここまで見せる映画なら十分に合格点だと思うよ。ただ、内容の割りに尺が長すぎる。もう少し刈り込んで、テンポ良くしたら、かなりの傑作になったと思う。