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真夜中のティータイム

気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。

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何か、一気に寒くなったなぁ。

都市と星(アーサー・C・クラーク/ハヤカワSF文庫)」、読了。
遥か未来。宇宙へ進出した人類は「銀河帝国」を作るが、侵略者の妨害で、地球へ帰還することを余儀なくされる。宇宙へ出ることを諦めた人類は、砂漠に巨大都市「ダイアスパー」を作り、そのユートピアの中で安定した生活を始める。そこに住む人々の寿命は平均1000年。しかも、老齢化するとその情報は都市のメモリーバンクに戻され、十万年後に再度肉体を与えられる。つまり、不死となったのだ。死ななくなった代わりに誕生もなくなり、喜怒哀楽といった感情も弱くなった。この状況に不満を持つ者が現れた。それは、この都市で十億年ぶりに生まれた若者アルヴィン。彼は人々が恐れる都市の外に興味を持つ。

「ダイアスパー」を飛び出したアルヴィンが、もう一つの都市「リス」へ行く。ここでは人類は自然と共に生き、100年弱の寿命しか持っていない。この辺りの両文明比較が変に教訓的で「何だかなぁ」っとガッカリしてしまった。ところが、ところがである。一見理想的な「リス」も、実は大して「ダイアスパー」と変わらず、しかも地球から飛び出せずにいる事が分かる。そして、アルヴィンが再度「ダイアスパー」に戻った辺りから小説は俄然面白くなるのだ。特に後半、人類の謎を解こうと、その鍵を持つ銀河系の外にある惑星に行く辺りはかなり楽しい。要はこの小説、宇宙へ飛び出そうとする人類の話で、もうひとつの「幼年期の終わり」って言った感じの作品だ。

「幼年期の終わり」に比べるとラストの感動が薄く、少々見劣りするが、それでもそこいらの凡百のSF小説と比べるとはるかに出来が良い。さすがはクラークと言ったところか。それにしてもこの小説、とても50年以上前に書かれた小説とは思えない(1959年作)。今読んでも古臭いところがまったくない。特に凄いのが、「ダイアスパー」の情報伝達シーンの描写。今で言うバーチャルリアリティだが、それほどコンピュータが発達してなかった時代に、よくここまで想像できたと肝心するよ。やはり、クラークは凄い人だったんだな。

今日のアニメ
屍姫 玄 #19「幸福という怪物」&#20「ありふれた望み」&#21「我が母は穢れたまいし」&#22「生者の価値」

今日のドラマ
ヒッチコック劇場 #10「審判の下る日」
妻に離婚を迫られたために、思わずボートから妻をつき落してしまった男の話。…意外な展開は面白いが、主人公の行動が納得いかないし、真相もイマイチ。あと、ラストのオチは必要なかったと思う。

今日の映画
プレデター(アメリカ/1987年)
久しぶりに再見。いや~、面白いものは何回観ても面白い。ジョン・マクティアナンらしいド派手なアクションと、「何かがいる」っと言ったサスペンススリラーの面白さが、見事に融合した一級のエンターティメント。開幕早々、グリーンベレーの惨殺死体が発見されてから、映画は異様な緊張感に包まれ、それが最後まで続く。何かがいる事は感じるが、そのほうを見ても何もいない。この辺りのサスペンスは尋常じゃない。公開当時、プレデターの姿は極秘だったので、特にそうだ。そして、コマンド部隊の各隊員の個性の豊かさ。すべてのキャラをちゃんと描ききっていた脚本の素晴らしさ。特にスー族のビリーがカッコ良すぎ。もう、すべての面で文句をつけようのない映画だ。ところで、シュワルツェネッガー率いるコマンド部隊が南米に向かう理由があまり生きてない。まぁ、その辺りは別にどうでもよく、あえて言うならストーリーにリアリティを入れただけだろうな。

ひとりかくれんぼ 劇場版(ジョリー・ロジャー/2009年)
冒頭がなかなか不気味なので期待したが、それほど面白い作品じゃなかった。明らかに「リング」の影響下にある作品で、恐怖シーンは同作を参考にしている。そのため、恐怖シーンはそれなりに恐い。だが、それ以外が力不足。全体的にダラダラしていて、盛り上がりに欠けるし、迫力もない。

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