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真夜中のティータイム

気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。

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幽霊塔(江戸川乱歩/創元推理文庫)」、読了。
長崎県の片山里。ここに時計搭のある洋館があった。そして、この洋館には養女に殺された老婆の幽霊が出てくると言ういわくがあった。さて、この洋館を児玉丈太郎と言う人物が購入した。その丈太郎に依頼され、甥の北川光雄がこの洋館の検分に来る。そこで彼は野末秋子と言う美女と出会う。

江戸川乱歩の小説は子供の頃、さんざん読んだので、今ではほとんど読まない。ところが本作がアリス・マリエル・ウィリアムソンの「灰色の女」の翻案小説と言うことを知り、読んでみた(翻案小説の意味は、9月14日の記事を参考に)。いや、正確には黒岩涙香が「灰色の女」を「幽霊塔」と言う題名で翻案、それを更に江戸川乱歩が翻案したものだが。また「灰色の女」はゴシック小説の傑作らしいので、ゴシック好きの私が読まない訳には行かない(笑)。

さて読んだ感想だが。間違いなく面白かった。途中中断せずに読んだのだから、かなり面白い小説には違いない。冒頭の北川光雄と野末秋子の出会いの部分や、ラストの時計党内部の迷宮探索シーンはまさにゴシック小説そのもので、実に楽しかったし。だが反面、乱歩的なグロテスクさ&怪奇趣味もかなり多く、辟易したのも事実。また日本的な野暮ったさや、品の良さや優雅さがないのも、個人的に趣味が合わなかった。ゴシック小説は空間を描くものだが、この乱歩版ははっきり言って空間を描ききっていない(描く気がない?)。…なので全体的にゴシック小説と言うよりは、怪奇冒険ミステリーって印象だった。この辺りも失望した原因のひとつだ。そんな訳で、原作の「灰色の女」を是非読んでみたい。幸いにも現在入手できるようなので。ところで後で知ったのだが、実はこの「灰色の女」もある小説に影響されて書かれたものらしい。個人的には「灰色の女」より、こちらの方が興味があるなぁ。「灰色の女」はその小説(タイトルは内緒、読後発表します。まぁネットで調べれば、すぐに分かると思うけど(笑))を読んだ後にでも読むかな。

今日のアニメ
東京マグニチュード8.0 #9「今日、さよなら」
化物語 #10「なでこスネイク 其ノ貮」…もう何だよ、撫子の可愛さはぁぁ。専用OPの撫子も可愛すぎ☆。
我が家のお稲荷さま。 #5「お稲荷さま。禁忌を侵す」
GA 芸術科アートデザインクラス #9「強風空想」

今日のドラマ
柳生一族の陰謀 #36「柳生家最大の危機」
十兵衛と但馬守の確執が遂に表面化。あくまでも人間として生きたい十兵衛、政(まつりごと)第一の但馬守。そして徳川に刃を向け、己の信念を通す十兵衛がカッコ良すぎだ。ハードボイルド時代劇の傑作!

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