真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
連休、終わった。orz
「きつねのはなし(森見登美彦/新潮文庫)」、読了。
京都を舞台にした短編ならぬ、中編集。ところどころに繋がりがあるので、連作集っと言って良いかも。4つのエピソードに共通するのは芳蓮堂と言う古道具屋と、胴の長いケモノ(但し、「水神」には名前が出てくるだけ)。ちなみに、この胴が長いケモノは、雷獣(何度も名前が出てくるので間違いないだろう)。「水神」に出てくる妖怪は、はっきりとした記述がないので断定はできないが、たぶん人魚と思われる。
「きつねのはなし」→私はある切欠で、ナツメさんと言う美しい女性がいる芳蓮堂と言う古道具屋でアルバイトをすることになった。だが、この店の客に天城と言う薄気味悪い男がいた。…最近流行りの心霊ホラーではない、…って言っても、愛憎劇中心の怪談とも違う。あえて言えば、怪異談、もしくは妖怪談って、ところか。特に派手なシーンはないが、全体的に良い意味での淡々さがあり、じわじわと迫る不気味さがある。しかも、事件の真相も、敵の正体もはっきりしないため、非常に不気味で不安な状態で終わる。実際、事件は解決してないんじゃないかと言う、ラストの後味の悪さが絶品だ。★★★★☆
「果実の中の種」→私が大学生の時に知り合った先輩とその彼女の瑞穂さん。やがて親しくなるにつれ、先輩から色々な話を聞く。奇妙なバイトのこと、胴の長いケモノを目撃したこと。…「きつねのはなし」とは打って変わり、怖い話ではなく、どちらかと言うと青春小説のようなノリになった。…とは言うものの、どこか不気味なのが面白い。はっきりしないラストも、ちょっと薄気味悪い。ところで、個人的には先輩は嘘を言ってなかったと思う。事実でないにしろ、何かを感じ取っていたんじゃないかな。★★★☆☆
「魔」→私は知り合いの紹介で、家庭教師をすることになった。教えるのは、剣道部の男子高校生。そんなある日、周囲で通り魔事件は発生し。…収録作の中で、一番妖怪話色が強い。同時に青春ものの色合いも強い。怖い話ではないが、真相も正体もはっきりしないため、薄気味悪い話になっている。★★★☆☆
「水神」→祖父が死んだ。その通夜の夜、芳蓮堂と言う古道具屋から家宝が届くと言う。それを待つ間、父たちは祖父にまつわる不思議な話をし始めたが。…怖いシーンは一切ないものの、全体を覆う不気味な雰囲気が絶品。直接的な描写ではなく、あくまでも雰囲気を味わう作品。★★★★☆
今日のアニメ
・ぬらりひょんの孫 #6「魔の山に仕組まれし罠」…雪女のドジっ子ぶりが可愛すぎ☆
・屍鬼 #1「第遺血話」…テンポは速いが、原作と同じストーリーのようだ。…にしても、キャラデが変。デッサンが狂い捲っているよ。しかも、敏夫はどう見ても医者に見えないし、静信は僧侶に見えない。…って言うか、あんな僧侶、いるか!
・けいおん!! #17「部室がない!」
今日の映画
・大空のサムライ(東宝/1976年)
最近、「ストライクウィッチーズ2」にハマっているので、元ネタになっている撃墜王の映画をすべて観ようと計画した。…なのだが、そういう映画ってあまりないんだよねぇ。全キャラ観るのは、不可能かもしれない(汗)。とりあえず簡単なところから、坂本美緒の元ネタになっている大日本帝国海軍航空隊の「大空のサムライ」こと、坂井三郎の作品から。
…って言う訳で、本作は「大空のサムライ」こと、坂井三郎一飛曹のラバウルでの活躍を描いた戦争映画。…なのだが、戦争自体はメインでなく、あくまでも坂井の人間性や考え方を中心に描いている。その分、理屈&説教臭さがあるが、彼の「絶対に生きて帰る」っと言う考え方は素晴らしい。だからこそ、アクション中心の戦争アクションにも、悲劇中心の反戦ドラマにもならず、良質の人間ドラマになっている。ちょっと、彼の著作を読んでみたくなった。それにしても、丹波哲郎扮する司令官が良い人過ぎる。こう言う人が上にいるだけで、頑張れるよ(戦争では頑張りたくないが(笑))。
・宮本武蔵 -双剣に馳せる夢-(ポニーキャニオン/2009年)
宮本武蔵の真実の姿に迫る歴史ドキュメンタリー…って言うかアニメ。原案と脚本を押井守が担当しているが、その情報量が膨大。どこまで信じてイイのか、ちょっと疑問だが、そのうんちくだけは一見の価値がある。あまり一般向けではないが、音楽を浪曲と三味線にしているのも面白いし、ED曲に泉谷しげるを使用しているのも良い。