真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
「火星年代記(レイ・ブラッドベリ/ハヤカワ文庫)」、読了。
1999年。地球からの火星探検隊が、火星に到着。だが火星人の妨害にあい、隊員は殺されてしまう。さらに第2次、第3次探検隊が火星に到着するが、何れに死亡。ところが第4次探検隊が到着したとき、火星人のほとんどが絶滅していた。実は地球人が持ち込んだ水疱瘡が原因だったのだ。これにより火星への地球人の移住が始まり、火星は嘗てない繁栄を迎えるが。
連作短編集。全部で26編の短編から構成された作品で、それぞれで登場人物がすべて違い、すべてが独立した内容になっている。だが、そのすべてを読んで後、それが壮大な年代記となる作り。この構成が面白く、読後、大河ドラマを読んだ気にある。それにしても壮大だ。1999年の1月から始まったドラマが、最後では2026年10月を迎えるのだから。
ただ、コアなSFファンにとっては、少々物足りない。宇宙船、核戦争、宇宙人、超能力っと言ったSF小道具は登場するし、SFの面白さの一つである文明批判もある。だがSFの最大の魅力である「センス・オブ・ワンダー」があまり感じられないのだ。あくまでも初心者向け、一般人向けのSF…っと言ったところか。…っとは言え、それぞれのドラマがよく出来ているので、非常に読みごたえがある。名作であることには違いない。
ところで昔TVで観た、本作のTVミニシリーズが、結構面白かった記憶がある。当時、ビデオなんて言う便利な物がなかったので、眠いのを夜遅くまで起きて観たものだ(深夜放送だった)。それくらい面白かった。また、どこかでやってくれないかな。
今日のドラマ
・大魔神カノン #5「苛恩」
今日の映画
・まぼろしの邪馬台国(東映/2008年)
邪馬台国の題材にした歴史ミステリーかな…っと思ったら、盲目の郷土研究家とその妻のドラマだった。はっきり言って、まったく面白くないストーリーで、非常に退屈。しかも全編の竹中直人の怒鳴り声ばかりで、実に不愉快。かなり最低の映画だった。