真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
「怪奇小説傑作集(1)(創元推理文庫)」、読了。
「幽霊屋敷(ブルワー・リットン)」→ロンドンに幽霊が出るという噂の家があった。私は興味本位でその家に行き、夜を過ごすことにしたが。…典型的な幽霊屋敷もの。真相を解明しようとする後半はそれなりに面白いが、幽霊屋敷に乗り込み、幽霊を目撃する前半があまり面白くない。話はありきたりでも構わないが、怖くあって欲しかった。★★★☆☆
「エドマンド・オーム卿(ヘンリー・ジェイムズ)」→美人母娘の後をつけてくる紳士。その紳士は実は幽霊。…だから、何だと言う感じ。まぁ、ラストは(予想はついていたが)、怪談として悪くないと思う。★★☆☆☆
「ポインター氏の日録(M・R・ジェイムズ)」→デントン氏が購入した古本に挿んであった布切れ。その模様が気に入ったデントン氏はその模様を使い、布を作るが。…まぁまぁかな。ラストの恐怖シーンはそれなりに恐い。★★★☆☆
「猿の手(W・W・ジェイコブズ)」→老夫婦は、息子と三人暮らしをしていた。ある日、夫の旧友のモリス曹長が「猿の手」というアイテムを持ってきた。この「猿の手」というアイテムは、持ち主の願い事を三つ叶えるものだ。モリスは、このアイテムがあまり良くないから燃やしてしまうと言う。「それなら譲れ」と、夫は無理矢理貰い、さっそく「200ポンド欲しい」と願う。…読む前は、願い事は叶うが、最後に不幸になる…という一種の教訓話を思っていた。まぁ、そう言う部分もある。しかしメインは異型の物がやって来る恐怖。その為、ラストの数ページがムチャ恐い。★★★★☆
「パンの大神(アーサー・マッケン)」→医師レイモンドの脳手術が原因で、発狂した娘。彼女は死の間際に女児を産み落とす。女児は、やがてヘレンと言う美しい娘に育つ。だが、彼女は次々と男を破滅させていく。…と言うストーリーから分かるように、怪奇と言うよりはサイコスリラーに近い。その為、古い作品でありながら、ちっとも古臭くない。更に事件そのものを書くのでなく、目撃談や噂話で語っていく為、何とも薄気味悪い話になっている。今で言うところの都市伝説に近い感じかな。しかも、古の神が絡んでいるので、怪奇ものとしてみても面白い。そんなこんなで、寧ろ今の時代にふさわしい作品に感じる。グロなラストも今風だ。当時、酷評で人々に受け入れられなかったのもよく分かる。つまり、早過ぎた作品と言う訳だ。★★★☆☆
「いも虫(E・F・ベンスン)」→取り壊しが決まった館。そこで僕は昔、奇妙なものを観た。それは夥しい数のいも虫だった。…怖いと言うよりは、気色悪い話。一見怪物もののようだが、最後にちゃんと幽霊話になる。★★★☆☆
「秘書奇譚(アルジャーノン・ブラックウッド)」→秘書のジムは社長の頼みで、ロングアイランドに住む社長の旧友に会いに行く。到着後、社長から頼めれた仕事を済ませるが、すでに帰りの列車に間に合わず。…これは怖い。マジ、怖い。平凡な日常が、段々と異常な世界になっていく怖さ。最初は不安程度だが、中盤からサスペンスが濃厚になり、最後でドーンとくる。文字だけなのに、実に心臓に悪い作品だ。★★★★☆
「炎天(W・F・ハーヴィー)」→8月の暑い日、ジェイムズは石屋で自分の名前と生年月日を彫っている石を見つけた。しかも、その石には死亡日も書いている。それが何と今日だ。…果たしてホラーと言って良いのか疑問だが、この緊張感と不気味さは確かにホラーのものだ。結末(&真相も)をはっきりさせない終わり方が印象的。かなり不気味な話だ。★★★☆☆
「緑茶(J・S・レ・ファニュ)」→猿の幻覚を見る男の話。一種の心理サスペンスか。心理描写は良いが、作品の出来自体はまぁまぁ。…って言うか、レ・ファニュって、「吸血鬼カーミラ」以外、大した作品がないような気が。★★★☆☆
今日のアニメ
・ちはやふる2 #7「しるもしらぬも あふさかのせき」…全国大会前夜。
・GJ部 #7「新入部員あらわる!」
・たまこまーけっと #7「あの子がお嫁に行っちゃった」…チョイがあずにゃんに見えてしまう。
今日のドラマ
・スーパーナチュラル(シーズン5) #16「神からの伝言」&#17「バビロンの淫婦」…両方とも「天使と悪魔の話」。つまんねぇ。どうも、シーズン5の終わりまで、この傾向が続くみたい。