真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
例の謎のサイト、未だにカウントしている。その為、一部でフェイク説が流れているんだが、実際のところはどうなんだろう?
「フランス幻想小説傑作集(編者:窪田般弥/滝田文彦/白水Uブックス)」、読了。
「州民一同によって証言された不可解な事件/D・A・F・ド・サド」→悪魔との契約もの。それ以上でも以下でもない凡作。特にオチがある訳でもない。★★☆☆☆
「不老長寿の霊薬/オノレ・ド・バルザック」→ドン・ジュアンは今際の際の父親から、体に霊薬を塗れと言われる。父親の死後、彼は父親の片目に薬を煮る。すると片目だけが生き返る。そのため、父親が生き返る事をよく思わないドン・ジュアンは約束を果たさない事にした。やがて、ドン・ジュアンにも死が訪れるが。…それなりに良く出来ている。まぁまぁかな。★★★☆☆
「オニュフリユス/テオフィル・ゴーチエ」→オニュフリユスは最近ついてない。彼はそれが悪魔の仕業ではないかと感じるが。…幻想小説ではあるが、何と言ったらイイのか。あまり面白くもないし。★★☆☆☆
「狼狂シャンパヴェール(ペトリュス・ボレル)」→自殺を宣言した男の話。なんか、どうでも良いような文章が延々と続いて、実に退屈。まぁ、ラストだけは良かったけど。★★☆☆☆
「白痴と《彼の》堅琴(グザヴィエ・フォルヌレ)」→12月の寒い夕方、白痴と竪琴を弾く女が出会った。…つまり、白痴さえも感動させる音楽…って言う話だろうが、だから何?…って感じ。★★☆☆☆
「悪魔の肖像(ジェラール・ド・ネルヴァル)」→最近知り合った画家から聞いた、彼の打ち明け話。…基本的に打ち明け話は怪談によく合う。これも良く出来た怪談話で楽しく、そして怖い。★★★★☆
「ヴェラ(A・ド・ヴィリエ・ド・リラダン)」→愛しの妻を亡くした伯爵が、その日から城に閉じこもり。…一種の異常心理ものか。出来はまぁまぁ。ラストで選択する行動が、何とも悲しい。★★★☆☆
「オルラ(ギ・ド・モーパッサン)」→精神病新に入信中の男が語った話。それは毎夜、何かがやってくると言うものだった。…サスペンスたっぷりで、なかなか楽しい作品に仕上がっている。肝心の「何か」の正体が最後まで分からない為、ホラーと言って良いだろう。だが、タッチは限りなくSF。何れにしろ、これは傑作。★★★★☆
「ミイラ造りの女たち(マルセル・シュオッブ)」→エチオピアとの境にあるリビアに住む、ミイラ作りの女の話。…一種の魔術ものだけど、あまりそんな感じがしない。どちらかと言うと、異国ものの印象が強い。★★☆☆☆
「仮面の孔(ジャン・ロラン)」→仮面をつけた者たちが集う、不思議な空間に訪れた男の話。…悪くはない。ただ、オチはどうとでも取れるなぁ。夢オチと考えられなくもない(たぶん、作者の本意ではないと思うが)★★★☆☆
「クレダンの堅琴(ジョセファン・ペラダン)」→プレスランの館を訪れたわたしは、近くの村でこの城の竪琴に纏わる話を聞いた。一種の幽霊話だが、怖くないのが難か。もっとも、幽霊の心理を考えると、実は怖かったりする。★★★☆☆
「鏡の友(ジョルジュ・ロデンバック)」→鏡に取り憑かれた男の話。幻想と言うよりはサイコものか。まぁまぁ。★★★☆☆
「静寂の外(クロード・ファレール)」→不眠症の墓守りの話。内容自体は悪くないんだが、どうにも面白くない。オチもないし。★★☆☆☆
「沖の娘(ジュール・シュペルヴィエル)」→遥か大西洋上に浮かぶ小さな村に住む少女の話。幻想と言うか、SFと言うか、ファンタジーと言うか。最後で判明する真相で、実に悲しい話と分かる。「船の手すりに肘をついて、沖で夢想する船乗りたちよ~」の文章が物悲しくて良い。★★★★☆
「秘密の部屋(アラン・ロブ=グリエ)」→これは一体どう言ったイイのか。個人的には、単なるエロ小説にしか見えない。ストーリーらしいストーリーもないし。★☆☆☆☆
「怪物(ジェラール・クラン)」→ある日、ラジオのニュースが、異星人が近くの公園に現れた事を、そして一般人に外出を控えるように告げた。だが、マリオンの夫のベルナールが帰ってこない。…「怪物現る」的な話だが、怪物の正体の説明など一切なく、あくまでも夫婦の愛を描いている。一種の侵略テーマSFではあるが、かなり異色作(本当に怪物が人類に危害を加えようとしたのか?…と言う疑問もあるし)。★★★★☆
今日のアニメ
・氷菓 #13「夕べには骸に」(再見)
今日の映画
・レイ・ハリーハウゼン 特殊効果の巨人(フランス/2011年)
レイ・ハリーハウゼンの業績を紹介したドキュメンタリー。かく言う私の大のハリーハウゼンファンなので、実に楽しかった。個人的にベストは、何と言っても「アルゴ探検隊の大冒険」。あの骸骨兵士のシーンは今観ても凄いもの。ところで、ハリーハウゼンが作った「宇宙戦争」のテストフィルムって、超レアじゃないのか。★★★☆☆