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真夜中のティータイム

気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。

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世界怪談名作集(下)(岡本綺堂/河出文庫)」、読了。
北極星号の船長(ドイル)」→冬の気配が近づく9月、北へ向かう捕鯨船があった。この船の中で、最近奇妙な噂が立っていた。夜中に子供とも女とも分からない声が聞こえる、船の周りを不思議な物体が飛び回るなどなど。私はこれらの噂を一笑に付したが、実は船長の精神がおかしくなっているのだ。…海の怪談には面白いものが多いが、これは中くらいの出来か。あまり怖いシーンがないのが難だが、ラストのオチはまさに怪談そのもの。また同時にファンタジーと言えるかもしれない。★★★☆☆
廃宅(ホフマン)」→テオドルがX市を訪れた時、異様な館を見つけた。気になったテオドルは事あるごとに、その廃墟のような館を見た。すると、ある日、館の窓から女の手と思われるものが伸びていた。…小林正樹の怪談の「茶碗の中」と言うエピソードを思い出した。もっとも、あれほど気味が悪い話ではないが。…って言うか、特に怖い話ではない。最後に語られる真相もあまり面白みがなく、怪談としては下のランクだろう。★★☆☆☆
聖餐祭(フランス)」→私が親父から聞いた、カトリーヌ婆さんの話。12月のある日、カトリーヌ婆さんは奇妙な聖餐祭に迷い込み。…ちょっと教訓臭いな。出来はまぁまぁかな。…にしても、あまり印象に残らない話だ。★★☆☆☆
幻の人力車(キップリング)」→わたしと不倫関係にあったウェッシントン夫人が死んだ。その後、私の前に人力車が現れる。その人力車は、わたしがウェッシントン夫人を最後に見たものだった。…ごく普通の幽霊話。よく出来ているが、それだけ。★★★☆☆
上床(アッパーバース)(クラウフォード)」→僕が客船で太平洋を旅した時、105号の客室に泊った。その部屋にはもう一人、客がいたが、最初の夜に行方不明になった。船員や常連客に聞いたところ、その部屋に泊った者は決まって行方不明になるらしい。…最初の方で幽霊話と言っているが、実は化け物ホラー。正統派海の怪異談であり、しかもかなり怖い。サスペンスも恐怖も上の部類。特に上床を調べる辺りの怖さと言ったら。これは傑作だ。しかし、あんな部屋に寝ようとする神経が理解できないな。★★★★☆
ラザルス(アンドレーフ)」→埋葬されて、3日後に生き返ったラザルス。彼は自力で自宅に辿り着き、家族は皆、彼の帰還を喜んだ。だが、やがてラザルスの肉体と精神にある変化が起こり始める。…これはグロい話かな…って思ったら、全然違う話だった。どちらかと言うと、負のエネルギーを撒き散らす男の話。元々あまり怖い話ではないが、後半、変にスケールアップするので、まったく怖くない。よく出来ていると思うが、好みの話でない。★★★☆☆
幽霊(モーパッサン)」→サミュール侯爵が語った昔話。彼がまだ若かった頃、友人に家まで書類を取ってきて欲しいと頼まれた。だが、その家は友人の細君が死んだ場所だった。…幽霊は黙って立っているから怖いのであって、喋ったら、もう怖くない。それを実証した作品。最初の方は怖いが、幽霊が登場してから、まったく怖くなくなる。★★☆☆☆
鏡中の美女(マクドナルド)」→プラーグの大学生コモンは、友人の付き合いで寄った骨董屋で、美しい鏡を見つけた。その鏡に魅かれたコモンは早速購入して、下宿へ持ち帰る。下宿で見ていると、鏡の中に部屋に、美しい女性が現れた。…ホラーと言うより、ファンタジー。しかも恋愛中心で、ロマンチックな話。ラストの切なさは、かなりのもの。★★★☆☆
幽霊の移転(ストックトン)」→ヒンクマンの家で、幽霊を見た。ところが、この幽霊がまだ生きているヒンクマンの幽霊で。…幽霊ものだが、コミカルな話。悪くないけど、好みじゃない。★★★☆☆
牡丹燈記(瞿宗吉)」→妻を亡くした喬生が、ある夜、供の者を連れた美しい女性と出会った。喬生は女性を自宅に招くが。…「牡丹灯籠」の元ネタ。概略は同じだが、細かい部分が違ったり、「牡丹灯籠」にない後日談があったりと、興味深い。★★★☆☆

今日のアニメ
ぬらりひょんの孫 #5「鬼棲む山に紅き梅は咲く」…もう、雪女、可愛すぎ☆
さらい屋五葉 #12「もうふらふらですよ」(最終回)…あまり面白くないシリーズだった。最初の2~3話が面白かったので視聴を続けたが、後半になるほどダメダメになった。
けいおん!! #16「先輩!」…いや~、今期のあずにゃんは、ホント可愛いわ☆

今日の映画
花田少年史 幽霊と秘密のトンネル(松竹/2006年)
やたらと評判が良いので、視聴した。要は幽霊話なのだが、怖い話ではなく、どちらかと言うとファンタジー。それも洒落たタッチではなく、日本風の泥臭いタッチで、笑わせて泣かせる…って言う感じの内容。つまり、そう言うのが好きな人には面白いかもしれないが、私の好みではなかった。あと、必要以上にCGやデジタル合成を使っているのも良くない。こう言うのって、かえってチャチに見える。さらに言うなら、ラストのバトルはやり過ぎ。こうなると、幽霊と言うよりエスパーだ。もうひとつ、女子高生の幽霊役の安藤希が、完全にミスキャスト。どう見ても、女子高生に見えないよ。つまり、悪くはないが、あまり出来が良いとは思えない作品だった。

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