真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
「ビブリア古書堂の事件手帖5~栞子さんと繋がりの時~(三上延/メディアワークス文庫)」、読了。
第一話 「彷書月刊」(弘隆社・彷徨舎)
古書を持ち込み、1~2週間後に再び買い戻す不可解な客の話。…実に不可解だが、大体の真相は途中で分かった。だが、その後の断章で語られる本当の真相はさすがに分からなかったな。これはなかなかの傑作。…っとは言うものの、そう言うミステリーの部分より、二人のいちゃいちゃっぷりの方が楽しかったりする。
第二話 手塚治虫「ブラック・ジャック」(秋田書店)
ある男のコレクションである「ブラック・ジャック」を、その息子が持ちだした。彼はどこへ持っていたのか。…謎解き自体はそれほど面白くない。だが、5冊目の本の行方は結構面白かった。さすがに、この場所は思いつかなかったよ。それにしても、手塚治虫のウンチクが凄い。この部分だけで、満足してしまう。
第三話 寺山修司「われに五月を」(作品社)
評判の良くない男から、「今は亡き兄から稀少本を譲られたので、何とか手に入れてくれ」と依頼される話。…謎解きは少々綱渡り気味なので微妙だが、話自体はそれなりに面白い。また、ギスギスした出だしだったのでどうなるかと思ったが、最後はほのぼのとして良い感じだった。…って事で、今回は三話とも水準以上。かなり楽しめた作品だったよ。それにしても、エピローグのふたりのラブラブっぷりはもう。★★★★☆
今日のドラマ
・ウォーキング・デッド(第3シーズン) #11「表と裏の狭間で」…開戦前夜。
今日の映画
・眠狂四郎 魔性剣(大映/1965年)
狂四郎がふっと発した一言が武家育ちの娘を傷つけ、彼女を自殺に追いやった。責任を感じた狂四郎は、彼女が残した子を岩代藩の世継ぎ争いから守ることにした。…シリーズ6作目。今回はかなり面白い。不用意な発言で自殺に追い込んだ女への責任からその子を守る狂四郎と、自分の都合だけで動く身勝手な武士の対比が面白く、なかなか見応えのある作品になっている。数回行われる殺陣も実にスピーディがカッコ良い。そして、狂四郎がちらっと最後に見せる優しさが実に良い(「振り返るな、鶴松。真っすぐ前を向いて歩くんだ」)。確かに中盤間延び気味だし、女刺客も良くないなどの欠点もある。だが前半とラストの出来の良く、シリーズ中期の傑作と言ってイイだろう。★★★★☆