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真夜中のティータイム

気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。

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妖鳥(ハルピュイア)(山田正紀/幻冬舎)」、読了。
入院中の同僚の依頼で、刈谷刑事は郊外の聖バード病院で1人の看護婦を探すことになった。やがて彼は、この病院で奇妙な事が次々と起こっている事を知る。密閉された無菌室で殺された意識不明の患者、看護婦が噂している「見えない部屋」、何もない空間からの発火現象、やって来ると人が死ぬと言う神話の妖鳥ハルピュイアの目撃などなど。一方、1人の女性が暗闇の中で目が覚めた。彼女にはここがどこなのか見当もつかないし、何よりも自分が誰なのかも分からない。彼女は手探りで状況を把握しようとするが。

これは面白かった。設定や描写はリアルなんだけど、何故か夢の中を歩いているような読書感。それもとびっきりの悪夢。読者自身が五里霧中の中に入れられ、手探り状態で進んでいるような感じ。「不思議の国のアリス」の悪夢版のような印象で実に良い。勿論、ミステリーとしての出来も素晴らしい。「これが真相じゃねぇ?」と思った数行先で、それをあっさり否定される。まさに作者の手の中で踊らされている感じ。あと、後半の怒涛のどんでん返しと意外な事実の連続はマジで凄い。この辺りの展開は呆気にとられるよ。更に犯人が意外過ぎる。確かに○○が○○過ぎて(ネタばれになるので書けない)、「あれ?」っと思っていたが、まさか犯人だったとは。そして、その動機たるや、犯人以上に意外。ミステリーも推理小説もかなりの数読んでいる私も、この動機は初めてだったな。更に更に、犯人発覚後の意外な展開には唖然とした。もう、これに至っては予測すらできなかった。何れにしろ、傑作ミステリーと言って間違いないだろう。山田正紀と言えば、個人的に「氷河民族」、「チョウたちの時間」、「崑崙遊撃隊」、「宝石泥棒」などが好きだし、一般的にも代表作であり傑作とされている。本作もその中に入れて良いと思う。ところで、最後まで読み終えて、何となく「篠田真由美が書きそうな作品だな」って気がした。★★★★☆

今日のアニメ
超電磁ロボ コン・バトラーV #37「女王の罠!豹馬危うし」&#38「ロペットは蛙が苦手!」

今日の映画
少年探偵団 二十面相の復讐(東映/1957年)
シリーズ5作目。今回二十面相が狙うのは徳川幕府の金山。それにしても子供向きとは言え、二十面相の犯行が幼稚すぎる。大してハラハラするシーンもなく「続く」。★★☆☆☆

少年探偵団 夜光の魔人(東映/1957年)
シリーズ6作目。「二十面相の復讐」の後編。しかし、明智小五郎と怪人二十面相の対決が頭脳戦でなく、銃撃戦と言うのはさすがにどうかと。★★☆☆☆

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