真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
盆休み、終了。
また明日から仕事だ。orz
「荊の城(上巻)(サラ・ウォーターズ/創元推理文庫)」、読了。
ミステリーの二面性の面白さを堪能できる作品だ。この上巻では第1部と第2部に分かれており、第1部はスウ側から、第2部はモード側から書かれている。第1部はモードの屋敷に潜入したスウの行動がサスペンスたっぷりに描かれ、楽しませてくれる。そして第2部になると、今度はモードの視線でストーリーが語られる。面白いのは二人が絡んだ部分で、当然その辺りの展開は第1部と同じだ。だがストーリー展開が同じでも、見方が変わることでその意味が違ってくる。つまりスウが思っていたことと、まったく違うことが起こっているのだ。これがなかなか面白い。つまり、ミステリーファンには堪らない魅力がある作品と言える。ただ全体的に百合描写がかなり濃厚なので、その手の描写が苦手な人は読まない方が良いかも(当然、子供が読むような小説でない)。
実はこの小説、以前イギリスBBCのTVMを観て、面白いなぁ…って思い読み始めたのものだ。そんな訳でTVMとちょっと比較してみると…。第1部は比較的忠実に映像化しているが、第2部はかなり省略しているのが分かる。尺の関係だと思うが、TVMは第2部以降がかなり駆け足ムードなのだ。小説の方はモードの心理を細かく書いており、なかなか読み応えがあった。
今日のアニメ
・絶対可憐チルドレン #20「超獣戯画!時にはケダモノのように…」
・コードギアス 反逆のルルーシュR2 #19「裏切り」…ルルーシュ、壊れる。ルルーシュ、すべてを失う。しかしロロ、健気じゃん。
・舞-乙HiME Zwei #1「ユメノ☆ツヅキ」&#2「ア・ラ・シの予感」(OVA)
今日の映画
・キサラギ(ショウゲート/2007年)
密室劇であり、5人の登場人物だけでストーリーを展開すると言う、今の日本映画らしくない映画だが、これがすこぶる面白い。役者の演技力、切れの良い演出、巧みな脚本、これさえあれば、どんな地味な映画でも面白くなるという好見本だ。最近の日本映画界は、派手なだけでまったくのお子様ランチの作品しかなかったので、この作品の登場は実に嬉しかった。確かに少々軽め…って言う欠点はあるものの、それを差し置いても十分評価に値する映画だ。
基本はコメディであるが、巧みに張られた伏線が次々に生きていく後半はミステリーとして、かなり魅力がある(注:次々と分かる新事実は別に伏線を張っているわけでないので、あの部分はミステリーとは違う。むしろ、コメディだ)。そして迎えるラストが実に清々しい。いや、これだけ時間を忘れて楽しめた日本映画も久しぶりだ。超お奨め!。
・ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地激震(香港/1990年)
フェイフォンを主人公にした「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズの一本で番外編にあたる作品。アクションは結構出来が良いのだが、ストーリーがむちゃくちゃ。時代考証を無視して、柳生十兵衛が登場するトンデモさはある意味必見かも(毒)。しかも、この十兵衛の姿が何と言ったらいいのか。