真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
栗本薫さん追悼の意味を込めて、私の栗本薫さんベスト3を発表します。
1位→猫目石
2位→鬼面の研究
3位→魔境遊撃隊
傑作の多い、彼女の作品群の中で、三冊だけ選ぶの難しい。結局「ぼくらの」シリーズは一冊も入らなかったし、「魔界水滸伝」も入らなかった(「グイン・サーガ」は残念ながら、1巻目で挫折(笑))。以下、ベスト3に選ばれた作品を簡単に解説。
「猫目石」
なんと言っても、私の中ではこれが彼女の最高傑作。「ぼくらの」シリーズの栗本薫(作者と同名だが、小説の中では男性として登場する)と、「伊集院大介」シリーズの伊集院大介の二大探偵の競演作。…とは言え、伊集院大介は脇に徹し、主役はあくまでも栗本薫。内容は二人の探偵がアイドル歌手の朝吹麻衣子の周りで起こる殺人事件を解決すると言うものだが、ミステリーより栗本薫と麻衣子の淡い恋心を中心に展開する。特に栗本薫の麻衣子への恋心が甘く切ない。また切ないラストシーンが絶品で、非常に心に残る作品になっている。
「鬼面の研究」
「伊集院大介」シリーズの第3作目で、「八つ墓村」を思い出すゴシックミステリー。一応、推理小説と言うカテゴリーに入るが、読みどころは何と言っても、伊集院大介と前作で彼のワトソン役になった森カオルのラブラブっぷりと、二人が訪れた村のゴシック的雰囲気だ。特に二人のイチャイチャぷりには(本人たちはそんな気はないようだが(笑))、読んでいてニヤニヤすること間違いなし。
「魔境遊撃隊」
「ぼくらの」シリーズの世界観と、「魔界水滸伝」の世界観を結びつけた秘境冒険ロマン。主役がこれまた栗本薫で、彼がクトゥルー神話の世界を垣間見る。途中の展開はまさにコナン・ドイルの「ロストワールド」で、非常に楽しめる作品になっている。
これほど多彩な作品を生み出した彼女の作品がもう読めないとは、本当に残念だ。改めて、ご冥福をお祈りします。
今日のアニメ
・東のエデン #6「東のエデン」
・クイーンズブレイド 流浪の戦士 #9「赤心~武器屋と鋼鉄娘」…聖乳は普通のミルク補充でOKなのか?(笑)
・アスラクライン #9「存在するはずのない禁忌の存在」
今日の映画
・フォーゲルエート城(ドイツ/1921年)
フリードリヒ・ヴィルヘルム・ムルナウ監督作なので期待したが、少々期待ハズレだった。確かにセットの様式美や画面の映像美は、次回作の「ノスフェラトゥ」を思い出す素晴らしさなのだが、如何せん内容が面白くない。ミステリーとしては底が浅いし、ゴシックサスペンスとしては怪奇や幻想味に欠ける。なんとも残念な出来だった。