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真夜中のティータイム

気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。

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この世の全ての出来事を人間の理知だけで解釈できると断じるのは人の驕りである。この世の不可解な現象を最初から怪異として受け入れてしまうのは人の怠慢である。

…って事で、「幽女の如き怨むもの(三津田信三/講談社文庫)、読了。
13歳で遊郭に売られた桜子。彼女はやがて「緋桜」と言う名が与えられ、花魁となる。だが、この遊郭には幽女と言う正体不明のものが彷徨っていた。そして、三件続けて花魁の身投げが起こる。

「刀城言耶」シリーズ8作目。今回はシリーズの中でもかなりの異色作。なんせ遊郭が舞台だし、しかも大河ドラマ並みに長い年月の話になっている。構成的には戦前、戦中、戦後に起った三つの身投げ事件の話。要は別の時代に似たような事件が起こると言うもの。これに刀城言耶が事件の真相を推理する現代編が加わり、計4部の構成になっている。

さて第1部は初代「緋桜」の話。この部分は怖い話もミステリーの部分もほとんどなく、遊女として売られてきた娘のツライツライ日常が描かれている。昔観た映画「プリティ・ベビー」のように、閉鎖的で重々しく憂欝な内容。個人的にはかなり苦手な内容で、読んでいて、かなりしんどかった。後で分かった事だが、この部分に事件の真相の大部分の伏線が張られているので、ちゃんと読んだ方が良い(もっとも読んでいるときはまったく気がつかないが)。面白くなるのは、第2部の戦中編から。ここから三津田信三らしい怪談話になり、相当怖い。読み終わった後、トイレに行くのが怖くて大変だった(苦笑)。第3部の戦後編も、第2部と同様で怖い怖い話で非常に楽しめた。そして、第4部で真相の解明。怖い話に紛れて気がつかなかった部分を指摘された時は「ほ~っ」と感心するし、伏線が次々と生きていく過程は圧巻。ただ、これまでのシリーズのようなどんでん返しに次ぐどんでん返し、揺れて揺れて真相に辿り着く…って辺りがないので、少々物足りないかな。それでも、十分に面白い作品だと思う。★★★★☆

今日のドラマ
ワンス・アポン・ア・タイム #1「物語のはじまり」…おとぎ話を題材にしたファンタジー。それにしてもつまらない。視聴中止。

今日の映画
食人族(イタリア/1981年)
アマゾンの秘境で取材していたドキュメンタリーチームが食人族と出会い、やがて喰い殺される。…と言うゲテモノ映画。公開当時、本物のドキュメンタリーとして公開されたが、観ると分かると思うが、完全に作りもの。映画の前半から中盤は完全に劇映画。後半がドキュメンタリータッチだが、演技のわざとらしさと、レベルの低い特殊メイクで(有名な女性を串刺しにしたシーンは、前と後ろの木の材質がまったく違う。つまり木に座って、口に木を咥えているだけ)、フェイクドキュメンタリーにさえなっていない。つまり、当時の人も、作り物と分かって観ていたんだろうね。但し、亀の解体シーンとリスザルの顔チョンパは本物。数年前に読んだ監督だかプロデューサーだかのインタビューでは、「単に殺したのではない。あれは夕食だった」とか言っていたけど。それにしても酷い映画だ。昔、怖くて観る事の出来なかった映画の一つだが、今観ると別の意味で酷い。構成はむちゃくちゃだし、演出も素人並み。観ていて、もう退屈で退屈で。残酷シーンがなければ、たぶん観るに堪えない作品だったと思う。★☆☆☆☆

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