真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
結局、昨夜はほとんど雨が降らなかったな。いつの間にか、警報も解除されていたし。
「時の娘 ロマンティック時間SF傑作選(中村融編集/創元SF文庫)」、読了。
「チャリティのことづて(ウィリアム・M・リー)」→1700年、11歳のチャリティは流行病で倒れ、高熱を出してしまった。そして、彼女は男の子の夢を見た。時代は移って、1965年。16歳のピーターは流行病にかかって、寝込んでしまった。そして、彼は女の子の夢を見た。やがて熱が下がったピーターは、夢の女の子・チャリティと会話が出来るようになる。どうやら二人は、265年の時を超えて、意思を交わせるようになったようだ。…どうやら私が所有している集英社版「たんぽぽ娘」に、本作は収録されているようだ。まったく記憶にない。あまり印象的な話ではなかったのだろうか(後で確認してみよう)。そんな訳で本作は再読と言う事になる(記憶にはないが(笑))。読んだ印象としては、悪くない。ただかなり能天気なタッチなので、その辺りが「たんぽぽ娘」に引けを取った理由かもしれない。まぁこの手の作品にしては明るく、切なさが皆無な作品なので、気楽に読む事が出来るだろう。ラストのオチはありきたりだが、悪くない。(1967年)★★★☆☆
「むかしをいまに(デーモン・ナイト)」→サリヴァンという男の生涯。…っと言う事くらいしか、あらすじは書けない。これ以上書くと、ネタばれになってしまう。はっきり言って相当に奇妙な文章で、最初の数ページ、何が書いてあるのか良く分からなくて、何度も読み直してしまった。数回目で「あっ、もしや」っと気がついた。それが正解だったわけだが、要は「○○○○の世界」と言うテーマ。しかし、このワンアイデアだけで、よくこんな面倒くさい作品を書くよな。感心する。もっとも、このアイデアが面白いと感じるかどうかで、評価も変わると思われる。(1956年)★★★☆☆
「台詞指導(ジャック・フィニイ)」→ロケ地であるニューヨークに向かう途中、ジェイクは新人女優のジェシーに演技指導したが、どうしても年若い彼女は上手く演じられなかった。やがてロケ地に着くが。…演技で悩む女優と、ロケ地で繰り広げるバカ騒ぎ(ジョークらしいが(笑))。これでどうやって、時間SFにするのか…っと疑問に思っていたら、ラスト数ページで、見事にロマンチックなSFになった。つまり、それまでの女優の苦悩もバカ騒ぎも、その伏線だったわけだ。さすがはジャック・フィニイ。このラスト数ページのロマンチックさ、ハッピーさは最高。一気に好きな作品になった。(1965年)★★★★☆
「かえりみれば(ウィルマー・H・シラス)」→今の記憶を持って過去に行けば、もっと有意義に時間を使えるのに」っと私が言った時、教授は「出来るかもしれません」っと言った。その後、眠くなって、次に目が覚めると、私は15歳になっていた。…時間テーマのドタバタ。コミカルな内容と、パラドックスし捲りの展開は笑えるが、それだけ。少し物足りない。(1970年)★★☆☆☆
「時のいたみ(バート・K・ファイラー)」→フレッチャーとサリーがサイクリングに出かけて。…やり直しテーマもの。あまり面白くない。(1968年)★☆☆☆☆
「時が新しかったころ(ロバート・F・ヤング)」→タイムマシーンで白亜紀にやってきたハワード・カーペンターは、そこでマーシーとスキップと言う姉弟と出会った。ふたりは火星からやってきたと言うのだが。…冒険ものって感じの内容で、ヤングにしては珍しい。出来はまぁまぁだが、「たんぽぽ娘」を思い出させるロマンチックなオチがつく辺り、如何にもヤングらしい。(1964年)★★★☆☆
「時の娘(チャールズ・L・ハーネス)」→父親を知らずに育ったわたしは、母を憎んだ。そして彼女のものをすべて欲した。それが持ち物であろうと、彼女の恋人であろうと。やがてわたしが17歳になった日に…。…タイムパラドックスを描いた時間テーマSF。結構とんでもない結末で、何と○○○=○っと言うもの。ただ同趣向のハインラインの「輪廻の蛇」がこの作品よりはるかに凄いので、その分、不利かな。(1953年)★★★☆☆
「出会いのとき巡りきて(C・L・ムーア)」→今まで波乱の人生を送っていたエリックは、ある科学者と出会い、時間旅行が出来る事を知る。科学者に無理に頼みこんで、時間と空間に捕らわれない装置を手に入れる。そして時間旅行を始めた彼の前に、スモークブルーの瞳を持つ娘がたびたび現れる。…運命の糸と結ばれた娘との恋物語。相手も輪廻転生を繰り返し、あらゆる空間や時間で出会う。一見、冒険SFのようだが、非常にロマンチックな作品だ。だが、考え方によっては、かなり怖い話とも言える。(1936年)★★★☆☆
「インキーに詫びる(ロバート・M・グリーン・ジュニア)」→過去で何かを探す男。…文章が前衛的と言うか、とりとめがないと言うか、非常に分かりづらい。個人的は物語の面白さが感じられず、好みでない。どうも、この手の作品は苦手だな。(1966年)★★☆☆☆
今日のアニメ
・荒川アンダー ザ ブリッジ 13 BRIDGE「第101話 ラストサムライ第102話 散髪」+「第103話 ビリーとジャクリーン」+「第104話 荒川ドリームランド」+「第105話 アトラクション」+「第106話 忘れじのパレード」+「第107話 秘宝」+「第108話 -」(最終回)…なかなか面白いシリーズだった。第2シリーズの制作もすでに決定しているし、お楽しみはまだまだ続く。
・WORKING!! #10「疑惑の真相…、なずな働く。」…宗太にメロメロなまひるが可愛すぎ☆
今日の映画
・ローラ(フランス/イタリア/1961年)
ジャック・ドゥミのデビュー作。基本的にはありふれた恋物語なのだが、全編を覆うロマンチックさは、如何にもジャック・ドゥミ。まぁ、出来は並だけど。