真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
DSソフト「猫のいるタングラム」をダウンロード。要はタングラムなのだが、周りにいる猫が曲者。パズルを解いている途中で目の前を動き回ったり、パズルのピースで遊んだりと、ホント邪魔。でもイライラしないで、「おい、こら、こら」と笑ってしまうのが、このパズルの凄いところだ。猫好きでパズル好きにお勧め。
「宇宙零年」(ジェイムズ・ブリッシュ/ハヤカワSF文庫)」、読了。
本作は「宇宙都市」シリーズの第一作目となる作品。そんな訳で、まずは「宇宙都市」シリーズの概略を。
21世紀。人類は二つの偉大な発明をした。ひとつは反重力推進装置「スピンディジー」、もうひとつは老化を防ぐ「抗老化剤」。これらの発明で星間航法は一変した。都市を「スピンディジー」を覆い、そのまま飛び立てばいいのだ。地球の枯渇した資源と、抑圧的な官僚制に見切りをつけ、多くの都市が「宇宙都市」となった。これは、その中の一つである「ニューヨーク」を舞台とした、壮大な宇宙叙事詩である。
シリーズは以下の通り、
・「宇宙零年」(1956年)
・「星屑のかなたへ」(1962年)
・「地球人よ、故郷に還れ」(1955年)
・「時の凱歌」(1958年)
作品の時系列と発表年の順がバラバラなのは、ジェイムズ・ブリッシュが「地球人よ、故郷に還れ」を書いたとき、単なるスペースオペラの一つとして書いただけで、シリーズ化するつもりがなかったためだと言われている。だが、彼はどうしても物語の背景を描きたくて書いたのが、「宇宙零年」となる訳だ。
…って言うところで、本題の「宇宙零年」を。
西暦2018年。過酷な環境である木星の表面に幅10マイル、高さ30マイルの巨大な橋が建造されていた。建造は休むことなく続けられ、その長さは日々長くなっていく。はたして、この橋の目的は何?。一方、官僚化が進む地球では、二つの偉大な発明が目の前に迫っていた。
本作は、続く壮大なドラマのプロローグと言って良い作品になっており、反重力推進装置「スピンディジー」と「抗老化剤」の発見の過程を描いている。そのため、物語の面白さに乏しく、若干退屈な出来になっている。それでも二大発明の科学考証はハードSFの楽しさ満載だし、「宇宙都市」が飛び立つラスト近くは宇宙SFの面白さがある。何よりも続く壮大なドラマの幕開けとして、ワクワクしてしまう。
今日のアニメ
・ぬらりひょんの孫 #16「闘女、百花繚乱」
・屍鬼 #9「第柩話」…本格的に吸血鬼ものになった。このアニメって、キャラデが好きじゃないので、どうしても出来の悪いアニメに思えてしまう。だが、今週はなかなかの展開だったし、寧ろ原作より面白いかも。
・ひだまりスケッチ×☆☆☆ 特別編 前編 「6月11日 ファミレスわっしょい!!」+「4月7日~4月17日 なつめ…」…Aパートは如何にも「ひだまり」らしいエピソードだが、Bパートは沙英と夏目の出会いのエピソードで、かなり新鮮だった。やっぱ、「ひだまり」は面白い。
今日のドラマ
・ヒッチコック劇場 #31「悪女」
結婚が長続きしないニッキーに恋した医者の卵のドナルドが、彼女と結婚する。だが、新婚旅行の途中で、別の男をキスしているニッキーを見たドナルドは。…世間知らずの坊ちゃんの破滅の物語。その破滅していく過程が見所だが、世間知らず過ぎて、同情する気にもなれない。ラストのアリバイ崩しが一応「ヒッチコック劇場」的。
今日の映画
・クィーン・コング(イギリス/イタリア/1976年)
「キングコング」のパロディ。当時、リメーク版を手掛けていたディノ・デ・ラウレンティスが圧力をかけ、公開を阻止したいわくつきの作品。2001年にフィルムが発見され、奇跡的に陽の目を見た。さて内容だが、本家「キングコング」の男女逆転版って感じで、完全にコメディ。但し、くすりとも笑えない酷い出来で、相当にくだらない。特撮も脱力するくらいチープ(恐竜なんて、子供の工作のレベルだ)。日本では広川太一郎と小原乃梨子による吹き替え版で公開されたようだが、二人が大暴走し捲っている吹き替えが本編より遥かに面白い。ほとんど関係ない事を喋っている(それどころか登場人物を見て、踊りが下手だとか、本編をおちょくっている部分も多い)。本編は別に観る必要のない駄作だが、吹き替えだけは必聴だろう(まぁ、それには本編を観ないといけないけど(笑))。
・狂ったバカンス(イタリア/1962年)
ストーリーはあってないようなもので、それに主人公の独白や回想を挿入した一種の私小説のようなタッチ。フェリーニの「8 1/2」に近い感じかな。はっきり言って、好みの作品ではなかった。それでも観たのは、単にカトリーヌ・スパークが出ていたため。相変わらず、小悪魔的な魅力満載で良い。あと、音楽をエンニオ・モリコーネが担当しているが、彼にしてはイマイチの出来だった。