真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
「冬の薔薇(パトリシア・A・マキリップ/創元推理文庫)」、読了。
ロイズは人には見えないものを視る事ができ、森を気ままに歩くのが好きな娘だった。ある日、彼女は泉のほとりで、光の中からひとりの若者が歩み出てくるのを目撃した。彼は名をコルベットと言い、今では廃墟となったリン屋敷の跡取りだと言う。だが、そこは村人の間で、呪われた屋敷と噂されている場所だった。
マキリップとは波長が合わない。でも新作が出ると、ついつい読んでしまうから不思議だ。今回も相変わらず波長が合わなかったが、それでも従来の彼女の作品に比べれば合った方だ。…っと言うか、かなり好みの作品になっていた。光眩しく暑い夏、冷たい雨が降る物悲しい秋、雪が舞う寒い冬…っと言った四季の風景が実に美しい。そして、琥珀の瞳と黒い髪を持つ主人公が魅力的。裸足で森を歩く若い娘…っと言うイメージは、目に浮かんでくるように素晴らしい。更に、夏から冬へと言うドラマチックな展開が実に良い。う~ん、なんだかんだ言いながら、結構気に入っているんだろうな(笑)。
・「マクロスF」武道館ライブ収録DVD、発売。
おおっ、これは買わないと。
今日の映画
・コッポラの胡蝶の夢(アメリカ/ドイツ/イタリア/フランス/ルーマニア/2007年)
哲学的で難解すぎると言う評判だったが、別に難しい話ではない。ストーリーも決して悪くなく、個人的にはそれなりに楽しんで観ることが出来た。問題は後半、話が(無駄に)スケールアップしていくのに、そこから話も内容も発展していかないところだろう。そのため、どうもラスト辺りがイマイチの印象だ。全体的に焦点がピンボケなのも、欠点のひとつだ。悪く言えば、東洋かぶれの西洋人が作った哲学風幻想談…って言った感じかな。