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真夜中のティータイム

気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。

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不思議の国トリプレット(上)(ティモシイ・ザーン/ハヤカワSF文庫)」、読了。
惑星トリプレットの古代遺跡にあるトンネルは、別の並行世界へと通じていた。星間政府はこのトンネルの無断使用を禁じていたが、はねっかえりの女子大生ダナエは金持ちの父親のコネで立ち入りの許可を手に入れた。ダナエはベテラン案内人のラヴァジンを雇い、異世界へと赴くが。

異世界冒険ファンタジーだが、世界設定が詳しく書かれてないので、読んでいて戸惑う。そんな訳で、ちょっと説明する。トリプレット(TRIPLET)と言うのはその名の通り、三つ組の意味。要は三つの並行世界が隣接した世界なのだ。ひとつは「二十世界」に属し、我々の世界に近い「スレッシュオールド」、もうひとつは一見中世風の世界だが、科学が極限まで発達し、魔術と見分けがつかなくなった「シャムシール」、そして、もうひとつが完全な魔法世界で、普通に精霊や魔法が存在する「カリックス」。この設定が面白く、その辺りを理解するまで少し苦労するが、ハマればとことんハマる作品なのだ。実際私も途中から、楽しくて仕方なく、読み止める事が出来なかった。当然、ストーリー展開もサスペンスも上質だ。そうそう、ラスト近くで隠された世界設定が分かるのもかなり気に入っている。

ただ問題は主人公のダナエで、はっきり言って、相当に嫌な女だ。超我がままで自己中、どんな状況でも自己流を通すし、親身になっても食ってかかる。しかも、この世界に来たのが親から子供扱いされるのが嫌だ…からときた。これでは面倒をみるラヴァジンが可哀そうだと言うもの。今で言うツンデレと言えない事もないが、ちょっとねぇ。この辺りの性格が下巻でどう変わるか興味があるが、現時点では同情の余地なし…ってところ。まぁ、この辺りが気に入らないが、それ以外は実に楽しい小説だった。

今日のアニメ
ぬらりひょんの孫 #21「七分三分の盃」…いつも思うんだけど、この作品の声優の豪華さには驚くなぁ。
刀語 #11「毒刀・鍍」
それでも町は廻っている #4「呪いの方程式」…歩鳥が段々バカになる(笑)。実際、苗字と名前の頭文字をとると「あほ」だし(笑)。それに伴い、杉田数学教師もバカになってきている気が(笑)。

今日の映画
ザ・セルラー(スウェーデン/2003年)
幽霊屋敷ものだが、直接的な怪奇現象は一切起こらない。画面の横や奥をちらっと横切る人影や、奇妙な音(ラップ音)だけで怖がらす、ある意味正統派の心霊映画だ。そう言う部分ではJホラーの近いし、たぶん影響を受けているだろう。ただ、それを行うには演出力が伴ってなく、全体的に退屈な作品になってしまった。方向性は良かったんだけどね。もっとも、闇の描写(光源がなくなると、まったく何も見えなくなる)も優れているし、心霊現象よりその影響で狂っていく人間を描いているのも面白いし、原因をはっきりさせないで終わるのも薄気味悪くて良い。つまり、決して悪い映画ではない。

4匹の蝿(イタリア/1971年)
ダリオ・アルジェントの初期のサスペンス映画の一本だが、今までリバイバルもソフト化もされなかった。そんな訳で、37年ぶりに陽の目をみたことになる。当然、私も初見だ。…で、本作の感想だが、タッチ的には「サスペリア2」に似ている。ただ、あれほど緊張感がないし、サスペンスも薄い。はっきり言って、あまり面白い作品ではなかった(途中で飽きてしまった(笑))。まぁ、ファンでなければ、わざわざ観る必要のない作品だろう。…とは言うものの、被害者の網膜に4匹の蝿が映っていた理由は個人的に結構面白かった。

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