真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
「ドイツ幻想小説傑作選 ロマン派の森から(今泉文子/編)」、読了。
魔女が跳梁し、亡霊じみた鉱夫が地底へと誘い、石像が身じろぎする…。ドイツの幻想小説を集めたアンソロジー。
「金髪のエックベルト(ルートヴィヒ・ティーク)」→ハールツ山地にエックベルトと言う騎士が住んでいた。彼にはベルタという妻がおり、彼女は若い頃、奇妙な体験をした。その事をエックベルトの友人であるヴァルダーに語るが。…かなり悲惨で悲劇的な内容だが、ファンタジーと言うクッションがあるためか、かなり読ませる。予想ができない展開も楽しい。そして、前半の幼い日のベルタが山や森を彷徨うシーンの、美しく、そして怖い描写が絶品。★★★★☆
「アーデルベルトの寓話(アーデルベルト・フォン・シャミッソー)」→長い眠りから覚めたアーデルベルトは、自分が大地に凍りつき、身動きできないことに気がついた。仕方なく、彼は雪解けを待つことにし、再び眠りにつく。再び目覚めると、目の前に背の高い黒髪の女性がいた。…夢のような話で、つかみどころがない。それもその筈、どうやら作者の内面描写をしているようだ。う~~ん、こういう作品は苦手だな。★★☆☆☆
「アラビアの女予言者メリュック・マリア・ブランヴィル(アーヒム・フォン・アルニム)」→亡命してきた褐色のアラビアの女性メリュック。彼女はやがて冴えない伯爵と結婚するが。…登場人物の行動のみを綴っただけの味気ない文章。しかも改行もほとんどなく、実に読みにくい。どうもこういう文は苦手だ。しかも話もそれほど面白くないし。★★☆☆☆
「大理石像(ヨーゼフ・フォン・アイヒェンドルフ)」→旅の途中でフローリオは、ある吟遊詩人と出会い、二人は旅をした。やがて二人はひとつの町に着いた。美しい少女と出会った広場、池のほとりにある美しい大理石像、美しい庭園、一軒の大きな館、町には不思議な場所が多かった。…一種の楽園もの的な展開をし、しかも美しい描写の連続なので、読んでいて心が洗われる。しかもラスト近くで180度違う展開になったり、その後さらに意外な真相を提示したりと、なかなか楽しめる内容になっている。ただ、この小説は明らかにロリコン小説だよね。少女の描き方とか、キャラの位置づけとか、どう見てもそのものだ。いや、だから良いんだけど(笑)。★★★★☆
「ファールンの鉱山(E・T・A・ホフマン)」→航海中に母が死に、エーリスは人生に悲観する。そんな彼の前に老人が現れ、鉱夫になるようにアドバイスする。その夜、エーリスは奇妙な夢を見る。そして鉱夫になるため、鉱山に向かうが。…退屈はしなかったが、それほど面白い話ではなかった。ところが、ところがである、ラスト2~3ページの後日談で(「ゼラーピオン朋友会員の会話」ではない)、一気に面白くなった。これは名作だ。★★★★☆
今日のアニメ
・HEROMAN #1「BEGINNING ビギニング」…OPで主人公は女の子か…っと思っていた。実は男の子で、それだけでガッカリして、観る気が失せた(笑)。視聴中止。いや、それほど面白い作品ではないんだけどね。
・ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド #12「ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド」(最終回)…それなりに上手くまとめていたけど、あまり面白い作品ではなかったなぁ。何気に第2シーズンがありそうだけど。