真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
「禍家(三津田信三/光文社)」、読了。
両親を亡くし、祖母と共に東京郊外の家で暮らすことになった12歳の棟像貢太郎。彼は始めて見たその新居で奇妙な既視感を覚える。そして現れる不気味な老人、何者かが家の中にいる気配。彼は友達になった少女・礼奈とともに家に隠された秘密を探り始めるが。
ミステリーとホラーの融合が三津田信三の特徴だけど、本作こそ、その言葉に相応しい作品だ。本作の基本ラインはホラー。少年を心霊現象が襲う訳だが、これがマジ怖い。この人の書く恐怖シーンって、なんでこんなに怖いんだ(夜、トイレに行けなくなるよ)。だが、それで終わっていたら普通のホラー小説だ。面白いのは、これにミステリーの味付けをしている事だ。貢太郎とヒロインである礼奈が、この家で過去に何が起こったのかを調べていく。それにより、少しづつ少しづつ分かっていく事実。そしてたどり着いた真実が、予想もしなかった意外なもの。これこそ、まさにミステリーの面白さで、その真相にはホーっと感心してしまったよ。だが、この作品はそこで終わらない。最後の章(終章ではない、その一つ前)で、大どんでん返しをやってしまうのだ。詳しく書くとネタばれになるので書けないが、まさかこんな展開になるとは思わなかったよ。もう、見事としか言いようがない。そして、更に更にラストの一行で、再びゾ~~~ッとさせる。いやはや、これは凄い小説だ。
今日のアニメ
・未来日記 #24「検索中」
今日の映画
・AVN エイリアンVSニンジャ(日活/2010年)
戦国時代。伊賀の里にやって来たエイリアンと忍者が戦うSFアクション。このレーベルの作品はおバカな内容と過激なスプラッターシーンが特色だが、今回はちょっと毛色が違う。かなり本格的なアクションが展開するので、その分スプラッターシーンは控えめ。また、かなりおバカな内容だが、シリアスなシーンが多いためか、おバカになりきれていない。つまり、全体的に中途半端なのだ。この手の作品は、もっとおバカで、過激で、下品でも良いと思うんだけど。しかし本来なら、衣装、髪型、言葉使いが現代的すぎて興醒め…って書きたいところなんだが、こう言う作品にそんなこと言ってもなぁ(笑)。