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真夜中のティータイム

気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。

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ホラーSF傑作選 影が行く(中村融(編者)/創元SF文庫)」、読了。
「消えた少女」(リチャード・マシスン/1953年)→夜中、わたしは娘のティナの鳴き声で目が覚めた。すぐに娘の部屋に行ったが、どこにもいなかった。…なのに、声だけが聞こえる。一体、何が起きたのだ。…「ミステリーゾーン」の一遍(45話「消えた少女」)として映像化されているし、「ポルターガイスト」の元ネタでもあるので、比較的知っている人が多いと思う。今となっては古典的で、特に目新しい話ではないが、状況の不可解さと不気味さは一級品。★★★☆☆
「悪夢団(ナイトメア・ギャング)」(ディーン・R・クーンツ/1970年)→ルイスは団のリーダーだった。彼は小柄で華奢だったが、誰も彼に敵わなかった。…ミュータントテーマの一遍。だがバイオレンス全開、オチなしと言う作品。あまり、好みでない。★★☆☆☆
「群体」(シオドア・L・トーマス/1959年)→ミシガン湖近くの下水道で、そいつは生まれた。都市が出す廃棄物の中から。やがて、そいつは排水口から出て、人間を襲う。…ブロブ、もしくはスライムと呼ばれる「不定形怪物」もの。特にストーリーやプロットが凝っている訳でないし、ラストも大した事もない、非常にストレートなモンスターもの。だからこそ、楽しいのだ。★★★☆☆
「歴戦の勇士」(フリッツ・ライバー/1960年)→我々の前に現れたマックスは、ホラ話で人気者。ある日、私は赤い目をした黒犬を見かける。…「改変戦争」シリーズの一遍らしいが、元の話を知らないため、イマイチ分かりづらい。だが、ラスト近くの恐怖はかなりのもの。★★☆☆☆
「ボールターのカナリア」(キース・ロバーツ/1965年)→友人のアレックがフレイ寺院に出るポルターガイストを16mmフィルムに収めると言いだした。わたしは彼に付き合うが。…心霊現象を科学的にアプローチした作品で、「ヘルハウス」に近い内容。ストーリーはそれなりに面白いが、特にオチがある訳でなく、全体的にイマイチ。★★☆☆☆
「影が行く」(ジョン・W・キャンベル・ジュニア/1938年)→南極。2000万年前の地層から地球外生命体の乗っていたと思われる宇宙船が発見された。そして、その近くから氷漬けにされた生物が発見された。学者は氷を溶かして調査すると言うのだが。…ハワード・ホークス製作の「遊星よりの物体X」及び、ジョン・カーペンター監督の「遊星からの物体X」の原作。この小説の方のノリは、ジョン・カーペンター監督の「遊星からの物体X」に近く、「誰が異星人なのか?」と言う疑心暗鬼がメインになっている。もっと、映画のように頻繁に変身シーンがあるわけでなく、最後もハッピーエンドになっている。内容の割に分量が少ないので、少々物足りないかな。★★★☆☆
「探検隊帰る」(フィリップ・K・ディック/1959年)→火星から探検隊が返ってきた。だが、出迎えた住民の様子がおかしい。…「ミステリーゾーン」的な逆転の発想のようなオチが面白い。出来はまぁまぁか。★★★☆☆
「仮面(マスク)」(デーモン・ナイト/1968年)→体のあらゆる部分を機械に変えた男。その顔をまるで仮面のようだった。…あらゆる所を機械に取り換えた者は、はたして人間か?…っと言う内容だが、イマイチ私好みでない。★★☆☆☆
「吸血鬼伝説」(ロジャー・ゼラズニイ/1963年)→地球最後の男が死んだ。一方、欠陥品のロボットが面倒を見ているのが、地球最後の吸血鬼だった。…なんか、冗談のような内容。どう見ても、イロモノにしか見えない。★★☆☆☆
「ヨー・ヴォムビスの地下墓地」(クラーク・アシュトン・スミス/1932年)→我々は火星の古代都市ヨー・ヴォムビスの調査に向かった。困難な旅の末、ヨー・ヴォムビスに辿り着いた。我々はその地下奥深くへ入っていくが。…SFなんだが、クトゥルー神話を思わせる怪奇と幻想の内容。後半に登場する生理的な嫌悪感を催すモンスターが不気味。恐怖と緊張感に優れ、読ませる。★★★★☆
「五つの月が昇るとき」(ジャック・ヴァンス/1954年)→灯台のある孤島。そこでセギロがいなくなった。一人残されたペリンはセギロを探すが。…SF風怪談。恐怖と孤独感がなかなかのもの。それなりに読ませる作品。★★★☆☆
「ごきげん目盛り」(アルフレッド・ベスター/1954年)→ヴァンデルアーのアンドロイドが狂い、人を殺してしまった。アンドロイドを破棄すれば済む事だが、アンドロイドに頼って生きてる彼にはそれが出来ない。ヴァンデルアーはアンドロイドを連れて逃亡するが。…狂ったアンドロイドと人間の話。アルフレッド・ベスターなので、少々分かりづらい部分もあるが(文章が難しいと言うのではない)、なかなか読ませる作品に仕上がっている。★★★☆☆
「唾の樹」(ブライアン・W・オールディス/1965年)→事はイギリス東部の小さな町で起こった。ここに謎の隕石が落下したのだ。やがて現れる透明な怪物。それから1ヶ月後、動物たちが異常なほど子を産み、植物が異常なほど大きくなった。…一種の侵略SF。あらすじだと結構面白い感じだが、それほど面白くない。次の侵略を暗示させるラストは悪くないけど。★★☆☆☆

今日のアニメ
ケロロ軍曹 #355「桜華 引退! であります」

今日の映画
魔法少女を忘れない(テレビ西日本/2011年)
人々の記憶から消え、忘れ去られていく運命を持った魔法少女を描いた胸キュンの青春もの。…なのだが、出来が微妙。一番の原因は、設定や状況の説明不足すぎる事。唐突に「魔法少女です」っと言われても、何の説得力もない。単に登場人物が冗談を言っているようにしか思えない。ラスト近くで皆がみらいの存在を忘れ始める展開にしても、まったくリアリティがないし、説得力もない。そんな訳で、当然のように感動もない。はっきり言って、脚本が悪すぎる(当然、演出も悪いが)。せっかくの面白い題材を、全然生かしてない。どうすれば観客が納得するのか、感動するのか、もっと勉強するべきだ。

それにしてもキャラ設定が狙いすぎだ。お兄ちゃん大好きな魔法少女に、幼なじみで眼鏡っ子の優等生って(笑)。明らかにある種の人間を狙ったような、萌えキャラに笑ってしまった。そして、主人公とヒロイン二人の三角関係、イチャイチャする主人公とヒロイン、親が留守でヒロインと家に二人っきりと言う展開などなど。もう観ていて恥ずかしくなる。ベタすぎるよ。もっとも、それが良いんだろうけど(笑)。ところで眼鏡っ子の千花役の森田涼花も良いが、魔法少女のみらい役の谷内里早の可愛さは半端じゃないな(個人的には、角度によってはほっちゃんに、ラストのショートカットは昔(「時かけ」の頃)の原田知世に見えるのだが(笑))。はっきり言って、これって、彼女を観るための映画かもしれない。実際、私も彼女目当てで観に行った訳だし(爆)。(福岡先行)

白夫人の妖恋(日本(東宝)/香港/1956年)
「白蛇伝」を元にした林房雄の小説「白夫人の妖術」の映画化。元々の人間と妖怪の恋話より、白蛇の化身である魔性の女の哀れさが中心になっている。まぁそう言う切り口もあって良いのだが、残念ながら展開がダラダラしていて、かなり退屈気味。その為か、女の哀れさがあまり感じられなかった。許仙を演じた池部良も完全にミスキャスト。あれでは、単に優柔不断な男にしか見えない。もっとも、ラストのミニチュアを使ったスペクタクルシーンだけは見応えがあった。

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