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真夜中のティータイム

気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。

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石の血脈(半村良/集英社)」、読了。
隅田の妻・比沙子が失踪した。妻を捜すために夜の街を歩く隅田だったが、やがて古代イスラムから脈々と伝わる吸血鬼の秘密にたどりつく。

活字中毒の私には珍しく、半村良の作品はほとんど読まない。昔、「不可触領域」を読んだきりで、この作品は二冊目だ。しかし、読んで納得した。はっきり言って、私は半村良とは合わない。読んでいて、ちっとも楽しくなかった(「不可触領域」はもう少し面白かった記憶があるが)。アトランティス、暗殺集団、巨石信仰、吸血鬼、狼男、永遠の命などなど、これだけ面白そうな題材をそろえておきながら、一向に話が面白くならない。実は話と言ったって、特に事件が起こるわけでなく、それらの題材をSF的発想でまとめたに過ぎない。少なくとも、伝奇小説な面白さでもあれば、救われたのだが(伝奇小説の生みの親である半村良に言うのもなんだが(笑))。あと、必要以上にリアルな設定と描写、そしてベッドシーン(つまりエロいシーン)の多さも好きになれない。こう言うのって、単に作品の品格を下げるだけで、まったくプラスにならないと思うよ。まぁ、書かれた時代が時代だから仕方ないけど。

今日の映画
パリは霧にぬれて(フランス/イタリア/1971年)
パリで暮らすアメリカ人夫婦のフィリップとジルの子供たちが誘拐されるサスペンス映画。…なのだが、サスペンス映画としての出来が良くなく、あまり面白くない。まぁ、ルネ・クレマンだから。もっとも、同監督の「雨の訪問者」とかは好きなんだけどなぁ。こっちもサスペンス映画としては出来が悪いけど、映画の雰囲気とか音楽が好きだ。そんな訳で、いささか退屈気味な映画ではあるが、OPの美しいセーヌ川の描写や、フェイ・ダナウェイの美しさ(彼女が出演した映画の中で、一番美しいんじゃないかな)など、見所は多い。また、ジルベール・ベコーの音楽が実に良い。

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