真夜中のティータイム
気になった事を気ままに書いていくブログです。 映画、アニメ、小説(SF、ミステリー、ファンタジー)、 ゲーム(主にRPG、格ゲー)の話題が中心になると思われます。
「エラリー・クイーンの新冒険(エラリー・クイーン/創元推理文庫)」、読了。
「神の灯」→これを初めて読んだのは高校生の時。読み終わって「騙されたぁ」と思った。とにかく、ラストの大どんでん返しが凄すぎる。しかも、語りが実に上手いし、スリル、サスペンス、展開、そのどれもが一級品。すでにトリックや真相を知っているが、今回再読しても、やはり面白かった。本作の最大の謎は巨大な館が一夜にして消失する謎。だが、このトリックはそれほど面白いものではない。実は裏に隠れたもう一つのトリックがあり、それを感づかれないためのミスディレクションでしかないのだ。ホント、良く出来ているわ。間違いなく、ミステリー史上ベスト3に入る大傑作だ。★★★★★
「宝捜しの冒険」→令嬢の真珠のネックレスが盗難にあう。要はどこに隠したか…っと言うのが謎のメイン。残念ながら、それほど意外な場所ではなかったけど。★★★☆☆
「がらんどう竜の冒険」→在米日本人の豪邸で、安物のドアストッパーが盗まれる。要はどういう価値があるかという事。はっきり言って、謎でも何でもない。★★★☆☆
「暗黒の家の冒険」→ねじれた家の暗闇で大男が殺された。しかも、家から出た者がいない。…トリックはありきたりだが、ラストの意外な真相は楽しい。★★★☆☆
「血をふく肖像画の冒険」→血をふく肖像画の謎。真相が少々無理すぎる。★★☆☆☆
「人間が犬を噛む」→プロ野球の試合中に起こった殺人事件。これは面白い。殺害方法、意外な犯人などなど、ホント良く出来ている。伏線の張り方も見事。★★★★☆
「大穴」→競馬場で起こった発砲事件。一応、最後の方でそれなりのトリックはあるが、なんか面白くない。★★☆☆☆
「正気にかえる」→プロボクサーが車中で殺された。悪くはないけど、面白くもない。トリックも凡庸。★★☆☆☆
「トロイの木馬」→フットボールの試合中に起こった宝石盗難事件。そこそこ面白いけど、トリックはイマイチ。★★★☆☆
今日の映画
・劇場版 はいからさんが通る 後編 ~花の東京大ロマン~(ワーナー・ブラザース/2018年)
前編のラストから、後編はてっきり大陸ロマンになると思っていたら、呆気なく帰国。後は極々普通の恋愛ドラマでガッカリ。ただ、クライマックスに関東大震災を持ってきたのは上手いと思った。あと、中盤で「ゴンドラの唄」が流れるのも良かった。まぁ、全体的には悪くはないけど、前編よりは少々落ちる。…って感じかな。ところで、今回ナレーションを担当したのはTVアニメ版で紅緒を演じた横沢啓子(現・よこざわけい子)だね。★★★☆☆